味がないと思いきや

 世の中には味がないとされているものが確実に存在する。故に、人は味があるものを組み合わせて料理するのが普通である。しかし、私の舌は「味がない」とされるものの味まで容易く読み取ってしまうのだ。あまりにも凄いのかそうでもないのかよく分からない舌だが、普通の人には分からない世界が味わえる、とだけ記しておく。

 生卵は味がないものの、コクを感じることはできるので牛乳と組み合わせて飲むと美味しい。しかし、コレが母にバレたことがあり、エッグノッグの作り方を知るきっかけとなった(曰く「気持ち悪い」かららしい)。以降は牛乳と生卵以外に砂糖を混ぜる(スパイスを混ぜるケースあり。エッグノッグ自体は昔、高級な飲み物として扱われていたこともあり、贅沢な作り方もできるようだが、私は敢えてそれをしない)ことで叱られるリスクを回避するようになった。ブランデーを混ぜることで酔わせることも不可能ではないが、私はタマゴと牛乳のハーモニーを味わいたいだけなのだ。

 片栗粉(や、コーンスターチなどの澱粉類)にも味はある。加熱すると完全になくなり(水の味に依存)こそすれ、常温で(大さじ山盛りで味わうと)芋の味がする他、少しだけ甘く感じるのだ。(ちなみに沢山食べ過ぎて気持ち悪くなっても自己責任である)タマゴスープやらハンバーグに使ったこともあるが、理屈は分からなかった。自然なことだと受け入れていたからだ。幾度も実験を繰り返したり、インターネットで情報を集めて漸く仕組みが分かったところ。実は、意外と知られていない(というか全く気にしていないだろう)点が二つある。一つは大多数がじゃがいもから作られていること。二つ目は生産条件次第では味が変わるということ。産地が海外だとクセのある味がするのだが、それがまたいい。ちなみに、タピオカに使われているのは毒入り作物と名高いキャッサバ澱粉である(毒抜きはしてあるが)。

 きのこは、そのままだと全く味がしない。いや、火に通せば僅かに苦味を感じるか?ちなみに生で食べるものではないので注意(マッシュルームは一応生で食べられるが、こちらもやはり火を通さないと美味しくはない)。しかし、これほどまでにオールマイティで自分色に染められる食材はきのこくらいだろう。噛み心地、形、汎用性どれをとっても及第点以上である。スープの具(サクラタケの汁物というマイナーなものも)に、炒め物、缶詰(水煮。火は通してある)など、様々な料理になって我々の舌を楽しませてくれるのだ。私がきのこ好きになるのも分かるのではないか?

 とまあ、味がしない食物を紹介してきたが、色々試してみてはどうだろうか。ただ、お腹を壊してもいいという猛者限定だが。

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