難し過ぎる母国語

 「英語は世界一簡単な言語だ」とよく言われる。私は生まれてこの方日本語以外碌に使ったことがないから分からなかったが、思い当たる節が一応はある。というのも、英語はとても論理的で分かりやすいのである。また、文章の順番や法則も徹頭徹尾決まっていて(例外もあるだろうが)、覚えてしまえばラクなのだ(アルファベットだけで表せるという利点もある。これは世界中殆どの言語がそうだが)。対して日本語はひらがなカタカナだけでなく、漢字も覚えることになり(ひらがなカタカナだけだと読みづらいので)、中には日常生活に必要ない漢字もある。その上、文章パターンもいくつかあり「徒然なるままに」書くことさえ可能という点では、いつ変化球や魔球が来てもおかしくないのだ。感覚的に書く人にとっては上手く使いこなせばこの上ない味方となるだろう。また、日本語には英語にはない味があるのだが、当たり前のように日本語で話していると分からないかもしれない(日本語は美しいと以前、テレビで外国人が言っていたので)。むしろ、隣の芝生は青いと言わんばかりに「英語ってかっこいい」と思っている人の方が多いのではないか(私は別に、そんなにかっこいいか?と思うが。フランス語やドイツ語の方が遥かにかっこいいと思う)。

 日本語には沢山の漢字が付随しているのは前述の通り。ただ、漢字が恐ろしく多いので漢検合格は(恐らく2級以上)外国人に自慢できると思っている(というより、以前児童館の人からそう聞いた)。私としては、サクサク読めるというのもあり普段から難しい漢字は使うようにしている(口に出す時も。ただ、気をつけないと聞き間違いが…)。複雑だからこそ、繊細で美しい味を出している可能性もなくはないが(あまり褒められたことではないが、文章を書く時にある程度誤魔化すことも可能)。

 しかしまあ、ここまで日本語のことばかり書いてきた割に英語のことはあまり書かないのかと言われそうだが、私自身英語は嫌いである。というのも、分かりやすい分チープに聞こえるのである(英語の説明文を読むのはそれなりに楽しかったような気もするが)。話す分には構わずとも、かっこいい言語だとは思えない。だから、カテゴリー分けなどの時にしか使いたくはない。安っぽい文章を書くくらいなら、まだ辞書と睨めっこして古文混じりの文章を書いていた方がマシだ。

 とはいえ、英語を通して知らないことを知るのは楽しかった(アイスランドガイが五百歳以上生きたことや、日本と海外の違いを知るのは楽しかった記憶がある)のだが。

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