会社員はⅩⅢ日目になってダンジョンへと向かう(3)
山へと近づくにつれて、平原は芝生のような大地へと変化していった。
出てくる魔物もゴブリンだけでなく、スライムも出てくるようになってきたが、俺やアスカ、カグヤの敵ではなかった。
「思っていたよりもスムーズだな。ダンジョンは洞窟のイメージがあるから、窮屈で進みにくいのかと思っていたぞ。」
「そうですね。でも、まだここはダンジョンの1階です。そのため魔物も強くないのかも知れませんね。」
カグヤが俺の言葉に返事を返してくれる。
「え? ここってダンジョンの1階なんだ。こんなに広いのに……」
「はい。どこかに階段があって地下に下りていけるはずですよ。」
「……この広いどこかに階段があるんだ……探すのは気が遠くなるね。」
「そうですね。私たちだけで探すとなると、何か月かかるか……。 気が遠くなりそうですね。そのうち他の冒険者が見つけると思いますよ。」
「私たちが見つけようよ!」
アスカが笑顔で元気よく手を挙げて話しに入ってくる。
「そうですね。私たちで見つけられたらいいですね。最初に階段を見つけた冒険者には報酬も出るようですから。」
カグヤも笑顔でアスカに答える。
へぇ~。階段を見つけると報酬が出るのか。素材になりそうなものがないか見てたけど、ついでに階段も探すか。俺は辺りを見渡すが、この付近には階段らしいものは無いようだ。
「てか、階段はどんな感じにあるんだろうな? 道の真ん中にあったりするのか?」
「すぐに見つかることもあれば、茂みに隠れていて分かりにくい所だったりするそうですよ。」
「そうか。狙って階段を探すのは難しいな。とりあえず最初の目標にしてた山に向かうか。」
「は~い。もしかしたら山から見下ろすと階段が見つかるかも知れないね。」
アスカが返事をしながらポジティブな発言をする。
「ハハ、その発想は無かったわ。よし、頑張って山の頂上辺りを目指すか!」
「はい。」
「は~い。」
俺たちは山の山頂に向かうことにした。意気揚々と進む俺たちにはこれからのことなど、少しも想像していなかった。
ダンジョンは恐ろしい所だった。
・ノーマルクエスト『新人ハンター』
ダンジョン内で討伐とアイテム回収を行う
魔物討伐 2/2種 (達成)
宝箱回収 0/1個
成功報酬:100ジョコイン
難易度 :易しい
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