第42話〜スライムたちが仲間になった!
…………。
シルヴィアの呼び名はシルになった。
「ぴょ!(よろしくね、シル)」
『(…………)』
シルからは嬉しそうな感情が伝わってくる。
球体の身体をふわふわと上下に動かして身体を波打たせてるんだけど、光が乱反射して綺麗!
シルがルナちゃん、わたし、白夜ちゃんの順にプルンとくっついてくる。
するとわたしたちの身体を柔らかな日差しのような光が包み込んだ。
「え?……なにこれ」
『【浄化】か。かつての身体ではダメージを受けていただろうが、中々に心地良いものだな』
「ぴょ〜(ルナちゃんの着てる服とかも綺麗になってるよ!シルすごい!)」
『(…………)』
これが【浄化】なんだ。
身体が一気にリフレッシュ!
羽根が心なしかツヤツヤしてる!
白夜ちゃんの毛並みもツヤが出てるし、ルナちゃんのお肌とか髪も生き返った感じ!
さすがレアモンスター…
シルすごすぎ!
わたしとルナちゃんでシルをぷにぷになでなでする。
シルも嬉しそうにプルンと揺れた。
…………。
『さて、そろそろ出発するとしよう』
のびーっと身体を伸ばしたりしながら白夜ちゃんが言った。
泉のほとりで一晩過ごして、朝はシルがまた【浄化】してくれたので気分爽快!
モンスターの皮で作った水筒に水も詰めたし、あとは進むのみだね。
シルは一度だけ泉をグルって一周して、それからルナちゃんの右肩の辺りに浮かんだ。
ちょっと寂しいって感情も感じられるけど、ワクワクのが大きいみたい。
荷物を持ってさあ出発!
『(…………)』チャポン!
って、あれ?
一匹の普通のスライムが泉から飛び出してきた。
シルと違って浮いてないからゆっくりとだけど、それでもわたしたちを追ってきてるのは分かる。
青みがかったスライムで、なんとなく見覚えがある。
もしかして、昨日わたしが乗っかってた子?
(°△°)
…………。
『(…………)』
青く透き通ったスライムがわたしたちに追いついた。
そしてそのままプルプル震えながら(たぶん)こっちを見てる。
「ぴょ〜?(もしかしてあなたも一緒に行きたいの?)」
『(…………)』
そうみたい!
シルがふわふわと近付いていって、青いスライムの上に乗る。
『(…………)』
「お友だちなの?……うん、いいよ。いっしょに行こ」
『『(…………)』』
ルナちゃんがスライムと会話して、とんとん拍子に青いスライムも仲間になった!
…………。
青いスライムの名前はライムに決まった。
ちなみにルナちゃんの案だね。
うーん、前にも思ったけど、ルナちゃんのネーミングセンスって安直というか、そのまんまなんだね。
わたしの時もマルモ鳥でマールだし。
あ、ちなみにシルの名前、シルヴィアは白夜ちゃんの案ね!
むぅ、次はわたしが考えた名前を付けたい…。
スラ太郎、スラ次郎…。
いい名前だと思うんだけどなぁ。
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