理想や人間について、私はすごくストレートに書かれているように感じました。
『人間ってなんて不完全なのだろう』がこの物語の底を流れているように感じます。姿形について、理想や認識みたいな意識についても。
理想の姿をした人はいなくて、そのため彼女は認識を歪めてしまう。イデア的なものを求めて現実からさよならしてしまう物語かな。なので物語としては決して複雑ではなく、どちらかというと痛快かもしれないと私は感じています。
なによりも筆致ですね。語り、進行、空気感がいいです。絶対違うのにすごく魅力的な人の語りが、蛇口から水が柱を垂らすように滑らかに流れます。
おすすめです。