特別章2-4 人見知りな私と謎と推理
「えっと……それって、誰かが
次の日の放課後、私は昨日感じた視線のことを
「でも、だとしたら僕や
「ううん……あたしは特に何も感じなかったけど……」
どうやら、あの視線に気づいたのは私だけだったようです。
「あの、変なこと聞いちゃいますけど、
恐る恐るといった感じで、
私としては、ちょっと気になったというだけだったので気軽に話したのはいいものの、2人は私が困って相談を持ち掛けたと思っているみたいです。
心配してくれるのは嬉しいのですが、後輩たちに迷惑をかけてはいけないと思い、私は場の空気を換えようと試みました。
『いや、ねえな。むしろ、付けられるどころか、オレ様がいるから、みんな遠ざかるほうが多いぜ! はっはっはっ!』
「えっと……それって笑っていいのか微妙なんですけど……」
そう呟く
ブルースはブラックジョークとして言ったんでしょうが、大失敗です。
やっぱり、私たちには笑いの才能がないみたいですね。
空気もより一層重くなったような感じがします。
私は、将来生まれ変わっても空気清浄機にだけはなれそうにありません。
「あの……その人って、隠れているって感じだったんですよね……」
そんな私の傷心を忘れさせてくれようとしたのか、
『おう。こいつが振り向いたらいなくなってたからな』
確証はありませんが、私が振り返って、慌ててその場から気配を消して隠れたという感じでした。
そして、ブルースの意見を聞くと、
「……あの、それって僕の姉さんの可能性ってないですか? 知ってると思いますけど、姉さんってたまに僕のことつけてたりするから……」
「ないわね」
『ねえな』
「即答!?」
ブルースと
「だって、
「そ、そんなゲームみたいな……」
ふむふむ、私もあまりゲームをやったことがないのですが、
仮に、昨日の視線の正体が
非常に言語化するのは難しいんですが、言ってみればプラスの感情を相手に向けるという感じなんです。
でも、昨日の視線はもっとこう『緊張』とか『不安』とか、そういったものが入り混じった感じだったのです。
「確かに、姉さんなら僕でも気付くか……」
さすがは張本人だけあって、私たちと似たような感覚を共有しているようです。
「でも、念のため姉さんには確認を……」
「は~い!
「うわっ!? ね、姉さん!」
「もう、
そう言って、いきなり現れた生徒会長さんは、
「はい、
しかし、その間を
「ううっ……久々に仕事を終わらせてみんなにも会いに来たのに~。ぐすんっ」
生徒会長さんは、大袈裟なくらい落ち込んでいました。
っていうか、普通に瞬間移動のように現れましたね。
そして、そのことに慣れてしまって大したリアクションを取らない私自身にも驚きです。
「それで、みんなは何を話していたの? 私がどうとか、って言ってたみたいだけど」
「ああ、えっと……」
途中参加の生徒会長さんに、
「――ってことがあったんだけど……」
すると、先ほどまでの和やかな様子は消え、生徒会長さんは神妙な面持ちで呟きました。
「う~ん、そういうことならちょっと警戒しないといけないかもね。
生徒会長さんは、そう言って私の様子を観察していました。
口調も、初めて会ったときに聞いた事務的なものとはずいぶんと違います。
本当に、私のことを心配してくれているのが伝わってきます。
ちょっと変なところがある生徒会長さんですが、その優しさは本物で、私みたいな子にも向けてくれるのです。
そういう人だからこそ、この学校の生徒会長として頼りにされているんだと思います。
『いや、こっちこそ心配させてすまなかったな。まぁ、こいつの勘違いって可能性が一番高いんだ。さっきも言ったが、こいつが付けられる理由なんてなんもねーしな』
そうですね、ブルースの言う通り、私のただの杞憂だったのかもしれませんしね。
「……いや、もう一つ可能性があるわ」
しかし、それを否定したのは
「みんな、大事なことを忘れてるんじゃない?
ん? どういうことでしょうか?
首を傾げる私でしたが、
「どういうこと、
「馬鹿、
ごめんなさい、
部長である私にも、分かっていません。
ですが、そんな私の心境などいざ知らず、
「いい。
そして、
いえ、正確には私ではなく――。
「ブルースが理由ってことになるじゃない!」
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