特別章1-6 ツンデレなあたしとデートのお誘い
「……あー。本当、何やってるんだろ」
あたしは、重い足取りで朝の学校の廊下を一人で歩いていた。
はい、察しのいい人たちにはもうお分かりでしょうけど、今日もあたしは
しかも、いつもより1時間以上前に家を飛び出して、いつもと同じ時間に到着したというオチがつくオマケ付きです。
本当、どうしてウチの学校はこんなに道が分かりにくいんだろ。
同じ制服の生徒を見つけていなかったら、完全に遅刻していたところだ。
後ろからこっそりついていったけど「なんかさっきから変な人に付けられています」と言われていたら事案が発生していたかもしれない。
そんな冗談はともかく、あたしが1時間以上前に家を飛び出した理由は、いわずもがな「
昨日からあんなに息巻いていたのに、いざ
いや、全然、昨日、
……はい。自分でも分かってますよ。キャラで逃げたって、どうにもならないことくらいね。
本当、面倒くさい性格してるよね、あたしって……。
そんなこんなで、肩の荷を下りないまま、ヘトヘトで教室の扉を開いた。
「おっはよ~。いやあ、今日も
すると、ぴょんぴょんと元気に跳ねるようにあたしのところへ来た女の子に突然ナンパされた。
もちろん、こんなことをするのは1人しかいない。
あたしは、心が癒された感覚を味わいながら、彼女の問いかけに答える。
「うん、日曜日なら大丈夫、かな?」
そう言うと、あたしの友達である
今のあたしにオアシスの潤いをくれるのは、
「もう、
「ほほう、さては
「狙ったも何も、私も日曜日、あなたから誘われていたんだけど?」
「むむっ、駄目だぞ、
「全然話を聞いてないわね……」
ぎゅう、とあたしに抱き着くようにする
「そう……じゃあ、私はいらないのね。さよなら、
「えええっ!? そ、そんな……
「へ、変なこと言わないで! 最初に誘ってきたのはあなたでしょう!?」
顔を真っ赤にして反論する
ああ、平和だなぁ。
2人を見ていると、自分の悩みなんてちっぽけなものだって思えるから不思議だ。
やっぱり、友達って大切な存在なのだと改めて実感することができた。
だけど、安心しているのもつかの間、このタイミングで
しかし、
相変わらず、そういうのは得意なんだから……。
ひとまず、変にあたしも言い繕わなければいけないという事態にはならなくて一安心する。
「
「はぁ~、
「うぬ、さてはお主、妬いておるな? って、あたっ!?」
「変なことばっかり言ってるおしおきよ」
「あと、
「ううっ、わかってるってば~。えっとね――」
どうやら、
「
「ありがとう、
「うん、
そう言って、本当に何気なく、あたしは
「ところで、映画って何観るの?」
「『首切りゾンビと死霊が潜む街』だよ!」
…………ん?
「いやぁ! やっと日本に上陸してくれてさ! 映画レビューだとすっごい怖いっていうから楽しみで楽しみで!」
……………………。
「本当、そういうの好きよね、
「そういう
「
「ふふっ、じゃあ
「でも、
「ダイジョブ、ダイジョブ。ゼンゼン、ヘイキダヨ?」
「おっ、さては
「うるさいわよ、
一方、あたしはというと頭の中が真っ白になっていて、なかなか現実に戻れなくなっている。
そんなの、理由は単純明快だ。
あたし、
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