第56話 案里と晋三は「一蓮托生」。ウケ過ぎ!

 SNSにアップされていた2ショットが秀逸で思わずコピーして保存してしまいました。並んでいたのは、夫の河井克行前法相とともに公職選挙法違反で逮捕された参議院議員の河井案里議員と安倍晋三総理。おそらく昨年夏の参院選の時に撮影されたものでしょう。ちなみに河井夫妻の現在の呼称は容疑者です(以下、「容疑者」)。白いジャケット姿の案里容疑者は撮影用の営業スマイルで、一方の総理はもちろんアベノマスクは未着用でいささかお疲れ気味の表情で収まっています。

 私の隣で手を叩いて笑っているのはバイトの小笠原広海。グループラインで大宮幹や秋田千穂、長崎愛香にも「共有」するってご機嫌です。なぜって、総理と案里容疑者が掲げている紙に書かれた自民党総裁名の入った檄文。一般的には「必勝」ですが、なぜか「一蓮托生」。「事の善悪に関わらず、仲間として行動や運命をともにする」といった内容です。

賭け麻雀が発覚した東京高検の黒川検事長(当時)の辞職時も含め、事あるごとに国会の内外で「責任を痛感している」と繰り返す総理。“募る”と“募集”が別な意味だと国会で答弁した総理にとっては“責任を痛感すること”は“責任を取ること”ではないのでしょう。「一蓮托生」の意味を理解されているかも甚だ疑問ではあります。

 政治にとって「言葉がすべて」という時代が長らく続いてきましたが、今の政権になってどうやら時代が変わったようです。解釈変更などは当たり前。「法の番人」である法務省・法制局長官が「自らの定年延長」と引き換えに、内閣の意向で過去数十年に渡って続いてきた解釈をいともあっさり変更してしまう現実も日の下に明らかになりました。

 「法治国家」は「法で治める国家」。でも、肝心の「法」を扱う政治家や役人・官僚が自らの都合よく解釈を変えるのであれば、前提が崩れ「法治国家」は成り立たないことになります。今回の公職選挙法違反容疑の事件も、最大与党の総裁が「一蓮托生」と言うのであれば、今度こそ責任を取ってほしいものですね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る