第10話 その後

 太郎は無事に専門学校を卒業し、そこで得た知識を活かせる会社に入った。

 27歳の時。入ってきた新人の中に、非常に女の子がいた。

「日浦 深雪です」

 と伏し目がちに言った。

 彼女は胸の大きさがコンプレックスで、いつも猫背で、俯いていた。でも、顔を上げて笑えばかわいかったし、何よりも、太郎と同調できるものを持っていた。

 自然と付き合い始めた。

 太郎が28になる前にクリスマスに、プロポーズをした。


 そして、20数年―。

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