徳経43 至柔の益
とても柔弱なはずの水が、
岩をも押し流した。
一方で、隙間もないはずのところにも、
するりと潜り込んだ。
これらの働きから、
無為とも呼ぶべき自然さが、
どれだけ行き渡っているかを実感する。
その効用は到底言葉に
表すことなどできぬのだが、
ただ、このようには感ぜられる。
それに及ぶものは、
天下にもそうはあるまい、と。
○徳経43
天下之至柔
馳騁天下之至堅
天下の至柔
天下の至堅を馳騁す
無有入無間
吾是以知無為之有益
無有は無間に入る
吾れ是を以て知る
無為の有益なるを
不言之教 無為之益
天下希及之
不言の教 無為の益
天下にて之に及ぶは希なし
○蜂屋邦夫釈 概要
最も弱いはずの水は、片や岩をも押し流すかと思えば、片や砂の間にまで染み渡ってゆく。この働きを見て私は知る、無為なるものの有益さを。言葉に現れぬ教え、無為であることの有益さ。これに勝るものなど、この世にはほとんどない。
○0516 おぼえがき
上善は水の如し、ですね。ただしこれはあくまで個人の観測範囲内の現象に収まっているから、道そのもののこととは語れない。ただ、道に近い現象としては認識できる。
とか書いてみたが、巨視的に見たらプレートテクトニクスだって流動体みたいなもの。つまり地球と、その上に立つ者たちは、ありながらにして道のただ中にいるようなもの。
とは言えそこを理解するには、クソ人間の自我がなかなか自分の外側に脱出できず、つまりどうしても自分という箱の中にいつまでも閉じ込められざるを得ない、というわけで。
あ~、電子データ生命体になりたい。
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