第115話 海水の怪物

「とりあえず」




琴音は鋭い青色の電気を目の前に居る海水で出来た巨人にぶつける。

その瞬間、琴音の表情は変わる。

琴音の電子磁石エレクトロ・マグネットは電気を浴びせた物体に磁力を与える能力だ。海水は液体だ。詰まりは琴音の能力は電撃しか使えない事が分かる。しかし、方法が無い訳では無い。

琴音は行動に移す。

近くに停泊している船に青色の電気を浴びせる。

船は電気を受け、傷だらけになるが形は保たれている。

琴音は船を引き寄せる。

船を目の前まで移動させると船を海水で出来た巨人にぶつける。

海水で出来た巨人は少し形を変えたが直ぐ様形を元に戻す。

海水で出来た巨人はゆっくりと動き始める。


「琴音さん」


遅い動きにも関わらず思わず叫ぶブレアに対して冷静な琴音は様々な考えを模索していた。


「ブレア……貴女の能力って魔法を無効に出来る?」

「……出来ますけど……範囲は……」

「相手はこんなにも遅いわ」


琴音のその言葉にブレア気がつく。


ブレアは女神の旗ヴァルキリー・フラックを発動させる。

ブレアは海水で出来た巨人が攻撃するであろう場所に旗を突き刺す。

これ程遅ければ、容易場所の特定が出来る。

旗が突き刺さったものの、海水で出来た巨人は旗をめがけ手を伸ばす。

海水で出来た巨人が旗に触れた瞬間、形が不安定になる。

琴音とブレアはずぶ濡れになったが、魔法陣の除去に成功した。

魔法無効の旗に触れた為、魔法が解除され、海水で出来た巨人と魔法陣の二つは無効化された。


「これで、終わりでしょうか?」

「……えぇ、終わりよ」


揺らめく、海を見て琴音は返事をした。


「おいおい、こんな所で何してるんだ?」


一人の男は怒鳴りながら近づいてくる。

ブレアは直ぐ様、旗を造り出し投げつける。

男は不適な笑みを浮かべると右手を前に出し、指を鳴らす。

その瞬間、衝撃波が旗に触れる。


女神の旗ヴァルキリー・フラックが……」


驚きを隠せないブレアに対して琴音は男を見つめる。


「何で貴方がここに?」

「お前らが遅いからだ」

「賢者の石は今日一日が期限の筈だけど」

「はぁ~北海道支部程度一日も要らねぇだろう」


男のその言葉に言い返せない琴音。

そんな琴音に対してブレアは自身の疑問を尋ねる。


「琴音さん。あいつは誰ですか?」

「チーム[ゼロ]の副リーダーが作ったチーム[三羽烏]の一人で原型崩壊スクラップ・クラッシュの能力よ」

原型崩壊スクラップ・クラッシュ?」


ブレアは自身の女神の旗ヴァルキリー・フラックを破壊した能力に興味を示す。


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