第6話 僕の夢のマイホーム…… (5)
「は、はい……。え、えぇ~と……今迄に私がこう言った特殊な物件を扱った事がないので、何と申し上げて良いやら分かりませんが、山田様の御予算に応じた内容で建物は出来るように弊社の方は努力をしますので問題は御座いませんが……。山田様は、だいたいどれぐらいの御予算を考えていらっしゃるのでしょうか~?」
僕の問いかけで我に返った山田さん……。赤面することはやめて、慌てふためきながら自身の目の前にある書類に目を通し始めた。
う~ん、でもね、書類やカタログに目を通してもだめだよね。
だって僕が山口さん……。いや、この会社にお願いをしようとしている建物は、一階のスペースを飲食店にできる家を建ててもらおうと思っている訳だから。
そんな建物のカタログなどあるわけがないから山口さんも、自身の目の前にある書類やカタログを凝視することをやめて、僕にどれぐらいの予算を考えているのか訊ねてきた。
「う~ん、そうですね……。僕自身が脱サラをして飲食店を始めようと思うので、できるだけ安く、建物が建つ方が助かりますから……。二千五百万円から三千五百万円ぐらいの間で考えているのですが……。まあ、僕自身できれば、二千万円以下で建物が建つようなら。その方が助かります……」
僕は山口さんの問いかけに対して、こんな感じで言葉を返したのだよ。できれば土地と建物とを購入して、二千五百万円から三千五百万円……。それこそ? 二千万円以下で済むなら、その方が助かると。
すると彼女はまた違う書類を出し広げ──。『フムフム』と、言った感じでボールペンを使用しながら書き込みを始めだした。
僕はそんな彼女の様子を……。それこそ? 山口さんではないが、真似をするように『フムフム』と、言った感じで覗き込みを始めた。
でッ、彼女のボールペンを持つ、小さくて細い、しなやかで美しい指先が目に入り──。山口さんの美しい指先と手に魅入られ、また見惚れてしまったよ。
僕自身の脳内で、『何て綺麗な指や手を持つ女性なのだろうか……』と、想いながら……。本当に何度も見惚れそうだよ、山口さんに……。
だって、美しい黒髪を持つ彼女の容姿は、本当に日本人離れをした異国情緒に溢れた女神のような、この世の者ではないのでは? と、僕自身が思う程の容姿をしているのだよ。
だから僕は、思わず山口さんに、『ハーフなのですか~?』と、訊ねたくなるぐらい日本人離れをした美しい容姿をしている女性……。
まあ、こんなにも美しい女性なのだから、彼氏の一人や二人は最低いるのだろうなぁ~? と、思いながら、また山口さんに見惚れていると。
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