第7話 僕の夢のマイホーム…… (6)
「山田様~? 山田様~?」と、山口さんに声をかけられ僕は、我に返り慌てふためきながら、「えっ? あっ、はい! な、何でしょうか?」と、言葉を返す。
「あの~? 山田様は、この度購入予定の住宅で、何のお店を始められるのですか~?」
ついつい山口さんの美しい容姿に見惚れ堪能して呆然としていたら。いきなり山口さんに声をかけられ慌てふためきながら言葉を返した。そんな僕に山口さんは今度はね、購入予定の家で、何のお店を始めるのか? と、訊ねてきたのだよ。
だから僕は山口さんに。
「経営がうまくいくかどうかはわかりませんが、広島風お好み焼きのお店を始めようと思うのですよ……」
と、自身の頭をかき作り笑いをしながら、少し気落ちをした声色で答えたのだよ。今から夢のマイホームを購入しようか? と、思っている僕が、脱サラして始める商いに対して不安な物言いをするのは変かも知れないけれど。
ついつい山口さんを凝視していたら、これから先の僕の人生に対して、凛とした勇んだ物言いではなく、先が不安なのだと本音が出てしまった。
僕自身も何故だかわからないけれど?
多分? 女神さまのように美しい彼女に慈愛のある慰めの言葉を僕は頂きたいのだと思う。甘え心が僕自身でたのではないか? と思うのだよ。
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