源三郎江戸日記(弟五部)
源三郎江戸日記(弟五部)31 それでは現地に案内してくれと言うと、ここからは4里ありますと言うのでついて行くと2時で現地に着いたのです、なる程広田川の右側は田園が並んでいますが、左の
源三郎江戸日記(弟五部)31 それでは現地に案内してくれと言うと、ここからは4里ありますと言うのでついて行くと2時で現地に着いたのです、なる程広田川の右側は田園が並んでいますが、左の
源三郎江戸日記(弟五部)31
それでは現地に案内してくれと言うと、ここからは4里ありますと言うのでついて行くと2時で現地に着いたのです、なる程広田川の右側は田園が並んでいますが、左の台地は一面の野原、
です、杉山にここから台地に水路を引き迂回させて広田川に戻せば、水路に水が流れる、その水路に半径一間の水車3基をもうけて水をくみ上げて用水路に流せば良い、用水路は幅2尺、
深さは一尺で良いじあろう、
1町分を一枚の田として、そりにつけた鍬を馬で引いて耕すのじあと、絵を描いて大工に教えると、なる程これは凄い工夫ですね、それに水車で水をくみ上げるのですかと愕いたのです、
ここは4万石分あるが今回は2万石にして、将来に取っておくのじあ、すでに指南した物と、あわせれば4万石増える事になる、増収した5分の1は貯蓄して、次の開発資金にするのじあよ、
増えた分を総て使こうてはいかんと言い、
さらに取り入れの脱穀機を大工に指南したのです、これなら5000両もあればできるじあろう、後の5000両で殖産の開発をするのじあ、米だけに頼ってはいかんと言うと、杉山が承知しま、
した、村々を回り名産に出来る物を探しますと言うと、今津屋が愕きましたやり方により開発出来ない土地はないと言う事ですなと言うので、藩の重臣はもう少し現場を見て回る事じあ、
よ、
城の中で議論ばかりしても良い方法等見つかるはずはないわ、あるのは税を上げる事くらいじあろう、百姓が疲弊すれば藩も貧乏になる事がなぜ分からぬか、わしは理解できぬと言うと、
郡奉行が耳が痛とう御座ります、わたくしも村回りをして実情を確かめますと言うので、その格好ではダメじあ、木綿の着流しを着て忍びで行くのじあ、奉行だとわかれば誰も本音は言、
わぬぞと言ったのです、
一通りの指南をして昼になったので、広田川のほとりで昼食を取る事にしたのです、握り飯を出して黄色に色づいた稲穂を見て、どうやら、今年は豊作みたいじあな杉山飢饉対策にイモ、
を沢山作付けして、通常はイモから名産を作り、飢饉時は食料にすれば餓死者を出さないで済むだろうそれも考えてみよと言うと、承知しました、色々とやる事が出来て嬉しゅう、御座、
りますと言うので、
今津屋が私もその物産の商いを繁盛させて、藩に沢山の冥加金を納めますというので、江戸にも出店を出して商いするが良い、何と言うても100万人以上いるから、繁盛するであろうと、
言うと、ご老中は商人より凄いですねと言うので、このままではこの国は商人の天下になってしまうなと笑ったのです、子供が釣りをやっているので近づいて何がつれるのじあと聞く、
と、
鮒や鯉だべと言うので、竿を上げさせて、これではダメじあなと言つて、1尺事に針を3本つけて木で浮きを作り、えさを着けさせて、あそこに投げて下に流すのじあと言うと、子供が、
投げて流すと、直ぐにかかったので、ゆっくり岸に引き寄せて上に上げろというと鯉がかかっています、顔が外にでたら暫くそのままにしておけ、そうすればおとなしくなるので手元、
に引き寄せて上げるのじあと言うと、
引き寄せて上げると1尺あまりの大きな鯉です、おじちゃん凄いとみんなが言うので、こういう風な仕掛けにすれば必ず何か釣れるぞと言うと、うん、これは大事にするよと子供が言っ、
たのです、元の場所に戻ると、杉山が釣りも上手なのですねと言うので、仕掛けの説明をして、海でも同じじあよと言ったのです、それでは戻るぞ、後は杉山と今津屋にまかせたぞと、
言ったのです、
城下に戻り中田の屋敷に行くと、起きたので、足を見せてみろと言って、さらしを取ると3寸ばかり縫ってあります、キズは膿んでいないようじあな、もう痛みは取れただろう、後2、3、
日で起きられるじあろう、そなたを襲うたのは岡本佐内じあな、水戸の藤田監物からお伝の方は隠密であった事を聞いたのじあな、それを岡本佐内が知っているので、口封じに刺客を、
送ったのであろう、
お伝の方を送り込んだのは新井白石と間部じあと経過を話し、二人はすでに失脚しておる、藤田監物は宇都宮藩に騒ぎを起こさせて、戸田殿を老中から引きずり卸す謀略じあよ、そなた、
は隠密と知らなかったのじあろう、そなたに責任がある訳ではない、いまさら上様が知っても、宇都宮藩にお咎め等あるはずがない、戸田殿は九の一の空蝉の、術に引っ掛かったのじあ、
この術に掛かると男は逃げられぬのじあよと言うと、申し訳御座りませぬ、腹切ってお詫びしますと言うので、やめておきなされ、それより、治世万端無く行い、戸田殿が老中として腕、
を振るわれるのを助けるのが、そなたの役目じあ、隠密の事はわしが知っているので、岡本佐内に刺客を差し向けるのは無駄な事じあと言うと、申し訳御座りませぬ、今後は一切に手は、
出しませぬと言うので、
それで良い、宇都宮藩が4万石増収できるように指南しておいた、資金も調達したので藩に負担はかからぬ、これよりは若手を登用して治世に勤めなされと言うと、承知しました肝に銘、
じ精進しますと言うので、開発の邪魔をせぬように、藩士を監視なされと言うと、屋敷を下がり、岡本佐内に会い、中田は今後一切にそなたには手を出さぬと約束した、江戸に戻り娘と、
暮らすが良い、
帰ったら日本橋浜町の荒木又八を尋ねよ、そなたの腕を貸してもらおうというと、それがしの腕でよければお貸ししますと言うので、これは借り賃じあと50両出して、人殺しではないぞ、
と言うと、こんな大金と言うので、遠慮するな娘に飾り物か着物くらい買うてやれと言うと、ありがたく頂戴します、明日には江戸に達ちますと言うので、文を渡してこれを又八に渡す、
が良いと言ったのです、
女将が旦那様良かったですねと言うと、お前も一緒に江戸に行かぬかと言うと、宜しいのですかと言うと、お前が来てくれれば、おきみも喜ぶよと言うと、ハイ、この店は女中頭の妙に、
任せます、旅の支度をしますと喜んだのです、それでは息災にくらせよ、又江戸で会おうというと、店を出て旅籠に戻ったのです、みなと居酒屋に行き一段落じあなと杯を重ねたのです、
明日は塩原に行くぞと言うと、いよいよ奥州路ですねと言うので、塩原は幕府直轄領じあ、悪い代官でもいるのじあろうと言うと、キリがありませぬなあとエミが言うので、役目なれば、
致し方ないからのう、内陸なので海産物がないのがたまにきずじあが、温泉があるぞと言うと、この旅で初めてですね楽しみですとみんな喜んだのです、翌日は朝に旅籠を出て奥州路を、
塩原に向ったのです、
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