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敵の攻撃が激化したとはいえ、それはゲームみたいなもので、難易度がラスボスレベルに上がったようなものに過ぎない。少なくとも僕にはそう思えた。実際、この戦い自体を、「本当に命を失うゲーム」として「プレイ」していた人間もいたのだし、僕みたいな考え方をする人間はたくさんいたはずだ。その上で、みんな死んでいったのだ。今になって考えてみても、異様な光景だったように思う。笑いながら死んでいく人間を何人も見てきた。「どうせ次がある」とでも思っていたのだろう。死にたがりばかりだった。自らの命を無駄にして、死に向かっていった。死に急いだ。そうしてもれなく、生き急ごうとして、逃げ出した人間も一部が死んだ。そいつらの中にも、笑顔を浮かべる人間は確かにいた。不思議なことに、恐ろしいと考えたことはなかった。この戦いでの「死ぬ」ということを正しく理解していたからかもしれない。殺されていく味方を、僕は哀れな目で見ていた。
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