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自分が死ぬということを、ゲームにおける「一機を失う」ことと同じように考えている連中が、未だに存在し続けている。このことは、ずっと前から――つまりこの戦いにおいて初めて死人が出た時点から――危惧すべきだと【ナレッジ】は主張してきた。そして警告も。「軽々と命を捨てるな。これはゲームじゃない」全ての戦闘員に通達された。些細な抑止力ぐらいはあったかもしれない。だが、すぐに死人は出た。自ら死んでいく出来損ない達は、瞬く間に命を落とす。たった一つ、全ての人間に平等に与えられた「一機」を、何の迷いもなくゲーム感覚で失うその様子。攻撃を受け、致命傷を負い、痛みを感じても、なおも希望を持つ。「希望」と表現するのも、「希望」という一単語に対してなんだか申し訳なさがあるが、あるはずのない「希望」。虚無の「希望」。さっきは哀れな目で、とは言ったものの本当は心の底から彼らを軽蔑していた。ここだけの話にしておきたい。
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