依頼と売却と肉食と



今日はギルドに依頼達成の報告をしに行こう。

ついでに解体した素材も売ろう。

宿屋の宿泊延長も考えると資金は必要。



ギルドに到着。

流石に3回目なので、体はたいして震えず下を向いて入る。


さっそく受付の列に並ぼう。


でも、正面から柔らかい衝撃が走る。


「あらコータくん。入ってきてそうそう大胆ですね。良いですよ、私はウェルカムです。さあ、個室へ。」


「ひぃっ!」


怖い、何も気配を感じなかった。

いつの間にか抱きとめられていた。


それよりも引っ張らないで。


「あ、あの今日は依頼達成の報告に来たので‥その、やめてくだしゃい」


「はぁはぁ、そうですね。ついつい心配してたもので辛抱たまりませんでした。どうぞ、こちらへ。薬草採取でしたね」


そうか心配してくれてたんだ。

変に疑っちゃった。


僕は受付まで行くと、台の上に10束ずつにまとめた薬草計56本を置いた。

ララお姉ちゃんは少し驚いている。


「凄いですね。たった1日でこんなに採取してくるなんて。1人でだと20本採取にも数日はかかるんですが‥。それに今どこから出されたんですか?」


「え?あ、僕収納系のスキルがあるので、それに入れて持ってきました」


「あぁ、なるほどアイテムボックスですね。貴重なスキルをお持ちなんですね。商人としてもやっていけますよ」


アイテムボックス?

僕の不可視の収納庫と似たスキルがあるんだ。


「それでは清算しますね。達成報酬プラス過剰分で合計銀貨5枚と銅貨70枚ですね。お受け取りください。」


初めて自分で稼いだお金だ。

元の世界でも味わわなかった高揚感。

あ、素材も売却しなきゃ。


「あありがとうございます。あのー採取中に倒したま魔物の素材も売却したいんですが‥」


「おー魔物討伐をしたんですね、凄いです。期待の新人さんですね。結婚しましょう。では、買取場所に案内しますね。」



強引に引っ張られ、ギルドの横に連立された倉庫みたいな所に連れられていく。


「おおーララ、こんなところに珍しいなぁ」


野太い声が倉庫内に響く。

視線を合わせぬようちらっと見る。髭をボーボーに生やしたおじさんがいた。


「ノルドさん、未来の旦那‥こほん、もとい新人冒険者をここに案内しに来ただけですよ」

「お、おうそうか。」


ララお姉ちゃんの冗談に若干引いている。


「あの解体した魔物の素材をう、売りに来ました。」


「おーそうなのか。ん?だが坊主、ほとんど手ぶらに見えるんだが」


「ふふ、ノルドさん。この子はなんとアイテムボックス持ちなんですよ!凄いでしょう。」


なぜか自慢気に話すララお姉ちゃん。


「なんでお前が偉そうに言ってんだ。よし、坊主ここに売りたい素材を出してってくれ」


僕は、今までの約1カ月分も溜まった素材を全部出すことにした。



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