第34話 敬語が京で砕け口調が春です
「では、任せてください」
「よろしく頼む」
「ぉはーよーぉ」
背後からねっとりとした声が聞こえた。
その瞬間に背筋に寒気がきた。
「うわぁ」
情けない声を発する
「ぉはーよーぉ」
「お、おはよう」
京と春に助けを求める視線を送った。
すると2人はうなずき
「おはようございます、伊香さん」
「おはよう」
「?だぁれぇ?」
誰って、京はクラスメイトだし、春はお前が前にいじめてた͡娘だぞ。
他人にどれだけ関心ないんだよ…
そんなことも気にせずに話を続けている。
「私はあなたと同じクラスの京といいます。」
「ふぅん、私栄治君以外興味ないから」
ほかの人にも関心を持てよ、噂によれば顔はかわいいが中身が問題って言われてるらしいぞ。そしてこの2人と同じくらい人気があるらしい(男子から)
だから他の人に変わんないかな…
「貴方栄治君のこと好きでもなんでもないでしょう?ただ自分を罵ってくれる
「そんな事ないよぉー、だって罵ってるときの栄治君すごくいい顔してたし…」
うーん、俺いつ罵った?
そんなことあったかな?と過去を振り返ってみたが思い出せなかった。
「要するに、ドSな人だったらいいのかな?」
「うーん?わかんない。でもぉ、栄治君が一番いい♡」
こりゃ駄目だ…
「はやく教室行かないと遅刻になるぞ」
話題を変えひとまず落ち着いた。
「そうですね…いきますか」
俺たちは教室へ向かった。
スマホを取り出しチャットを飛ばした。
『作戦はどんな感じなの?』
『もう、作戦なんて意味なさそうなんで強行突破でいきmす」
『りょーかい』
申し訳ない、昨晩寝る間もおしんで考えてくれたのに
『とりあえず、ドSな人に声をかけて伊香さんを罵るように頼みます』
『そんなこと、してくれるか?』
『私の人気を舐めないでください。男子なんてちょろいん属性ですよ』
うわっ。この子恐ろしい子
『じゃ、じゃあよろしくお願いします』
『はい』
さてと、一応昼休み逃げる準備をしておこう
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