第35話
いつものごとく俺は昼休み伊香に追われていた。
だが今日は逃げる場所は決まっている。
「あぁ、まってぇー」
「いやだぁー;;」
悟られないように考えながら必死で逃げた。
バンッと俺は屋上の扉を開けて一息ついた。
それと同時に、伊香も到着した。
「もう、逃げられないよぉ?」
フヒヒと不気味に笑っている。
「もう逃げない。京」
俺は叫んだ。はーいという声とともにシュパっと登場した。
「頼むぜ…」
「お任せください。伊香さん貴方には栄治君から手を引いてもらいます。」
「そんなのむぅりぃだよぉ」
「安心してください。新しい人を連れてきたのでこの人で我慢してください」
おいおい…我慢って。もうちょっと言い方をだね…
「いいよぉ?試してあ・げ・る・」
こいつのしゃべり方ちょくちょくうざいな…
「宗谷さーん」
京は
「おぉ、いっけめーん」
思わず口に出してしまった。
「それでぇ?こいつがそうなのぉ?」
「黙れメス豚」
こわっつ。なにこのくそドSなイケメン。怖いよ、おじさんちびっちゃったよ?
いや、ちびんねーよ。
「あ、あひ」
おぉ、効果は抜群のようだ。
伊香の体がブルブル震えて赤面している。
「いぃ、いぃよぉ」
「黙れっていってんだろ豚」
「あひぃ」
これ以上はだめだ…
そう思い京とその場から離れた。
宗谷君のおかげで伊香からの地獄は解放された。
「そうだ、体育祭のことどうなってるのかわかる?」
「すみません、私もこっちのことが忙しかったのでなにもわかりません」
「だよな、よし確認にいくか」
「はい!」
そうして俺は、平和な日常を取り戻したのであった。
FIN
ってそんなわけあるかよ。
まだまだ平和な日常じゃないからね?
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