勉強もスポーツも平均値より低い中学生、ガリこと洋一が宇宙人……と名乗るロボット、ポケットと出会い、友情を育む物語。
と聞くと、某猫型ロボット的な便利道具でちゃちゃっと問題解決しちゃうお話かと思うでしょう?
ところがどっこい、ポケットは便利道具など与えず、時に口うるさく時に口やかましく叱咤激励し、何事も彼自身の力で切り拓くよう、何もできないと諦めへたり込み地面に癒着したような洋一のケツを叩くのです。
ダメダメ少年だった洋一が少しずつ成長していく姿、そして何だかんだで友情を深め合っていく二人の姿が等身大に描かれており、特に洋一の心の表現には中学生らしい瑞々しい感性が光ります。
おかげで自分も中学生時代のことを思い出し、ついでに黒歴史まで蘇って激しくジタバタしてしまいました。
ところどころに散りばめられたドツボにハマって大変な笑いの数々も、この作者様ならでは。
なのにしっかりと泣かせてくるんだから、心憎い!
星に願った祈りが届き、星からやってきた最高の友達。
思わず夜空を見上げ、童心に返って流れ星を探したくなる素敵なお話でした!!
平凡よりちょっとしたくらいの少年、洋一は、ある日流れ星に願いました。
星がその願いを聞き届けてくれたのかは分かりませんが、翌日洋一は、宇宙から来たロボットと出会います。
このロボット、名前はポケットと言うのですが、実に人間臭い奴です。地球の漫画やドラマに夢中になったり、ポンコツと言われたらもの凄く怒り狂ったり、何度かロボットと言うのを忘れそうになったくらいです。
そんなポケットと一緒にいることで、洋一やその周りにも徐々に変化が出てきます。イジメっ子だった嫌な奴との関係も変わりましたし、洋一自身も少しずつ色んなことに前向きになっていきます。全て、ポケットとの出会いから始まったことでした。
少年と不思議な何かとの出会いというのは、王道と言える作りです。なのにこれだけ面白いのは、話の中心となる洋一とポケットの両方がとても魅力的に描かれているからだと思います。二人の何気ない会話やドタバタした日常が、読んでいてとても楽しく思えました。
友情と、冒険と、成長と、思わず笑ってしまうドタバタ。沢山の物が詰まった、非常に素晴らしい作品でした。
なんとなくですが、夏休みシーズンの今にピッタリなお話だと思います。
中学生の洋一は、いまいちぱっとしない。
体力も無いし、学力もイマイチ。趣味で書いてるマンガも……。うん……。
そんな洋一は、ある日流れ星に願うのです。
お友達が欲しい、と。
そんな洋一の前に、確かに友達は現れます。
万能補助ロボット P―四八型ポケット、と名乗る友達です。
ええ。
ロボットです。
幼稚園児ぐらいの背丈で三頭身。四角い箱に手足のついたレトロな外見をもつそのロボットは、メカーナ星からやってきた宇宙人でもあるのです。
洋一は、そのポケットとともに、暮らし、そして成長をしていくのですが……。
なんとも、中学生らしいエピソードや、ほほえましい内容の連続。
大小様々な冒険を繰り広げるふたりですが。
ある日。
やっぱり、別れが訪れるのです……。
どきどきワクワクのエンターテインメント性が強い作品です。
今は、夏休み。
是非洋一と同じ年齢の方にも読んで頂きたい。そんな作品です。
勉強も苦手、運動もダメダメ。そんな中学生の洋一君は星に願った。友達が欲しいと。
イジメられっ子でいつも一人でいる洋一君。だけど天が願いを聞き入れてくれたのか、出来たのですよ友達が!
………宇宙から来たロボットの友達ですけど。
訳有って地球に来たロボット。産まれた星も姿も人間とは違うけど、心は同じ。テレビを見たりゲームをしたり、人間と同じように地球で過ごすロボット。この奇妙な友達が出来た事により、洋一君の周りは徐々に変わっていきます。
何故かロボットの事をすんなり受け入れ、家に置いてくれる洋一君の家族。変わってくるイジメっ子との関係。クラスの気になるあの子とお近づきになる。
基本はコメディですけど、たまに心にグッとくる場面もあって、ちょっと変わった青春小説のような感じもします。
この物語の核となるテーマは『友達』です。恋もバトルもありますけど、やはり一番の見どころは洋一君と奇妙なロボットとの交流なのです。
人間とロボット。この二人の何気ない会話、ふとした日常をとても温かく感じました。
このレビューを書いている時点では、物語は終盤。もうすぐ完結かなといったところです。
友情の果てに洋一君がロボットとどう向き合うか。最後まで目が離せません!