概要
エリート魔法師団の世界唯一の蘇生魔法の使い手だったリディアは、任務中に呪いを受けて、魔法を失ってしまう。
魔法師団を退いたリディアが選んだのは、魔法大学の先生。担当したのは、魔法が使えない問題児の男子生徒達。
実践経験のない教員上司のブラック職場で奮闘し、放置されていたツンデレ生徒達を「あなた達を魔法が使えるようにしてみせる!」と宣言し、少しずつ信用を得ていくリディア。
の、はずだけど、何故かツンデレ男子はちょっかいばかり。
ちょいちょい干渉してくる元上司の俺様団長を身も蓋もなく焦らせ、過保護な元仲間の団員を心配させ、魔法の講義をしたり、バトルしたり、たまにお色気アリのヒロインの奮闘記。
第一章は大学編
第二章はヒロインの古巣、エリ
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- ★★★ Excellent!!!魔法大学校の社畜教師は、元魔法師団の天才エリート!?
作者さまの他作品には度々お邪魔しておりましたが、今までこの作品に手を出していなかったことを後悔いたしました。(だって100万字もあったんだもん…)
幼い頃より魔法師団に属し唯一の蘇生魔法の使い手として第一線で戦ってきたリディア。
ある戦闘によりその力を失い、次に選んだのは魔法大学の助教でした。
しかし、なんと彼女が配属された講座は教授も准教授も授業はそっちのけ、リディアにぜーんぶ丸投げだったのです!
とんでもない職場環境に愕然としながらも、一人格闘する教師の社畜物語。
そして、登場する講座のクセ者生徒たち。
さあ、彼女は彼等をいかにして卒業まで導くのか!?
冒頭で素晴らしい文章力で綴ら…続きを読む - ★★★ Excellent!!!逆境の中で押し潰されそうになりながら、前を向いて生きるヒロイン
毎日少しずつ読んでいきました。
異世界の話ですが、これは「現実」を生きる一人の──いえ、貴女にも私にも当てはまる。
そんな物語なのではないか?
そう感じました。
沢山の男性キャラクターが登場し、ヒロインにはその「選択」も命題として与えられますが、そればかりではありません。
仕事や生活環境──その決断もまたテーマになっています。
現実の女性も「生きにくさ」とを抱えていたりするのですが、その生きにくさや葛藤を、時に軽妙・軽やかなエピソードを交え、非常にこなれた筆致で描かれた、見事な作品です。
他にもいくつかのシリーズがありますが、それらを含めて是非。
リディアは、「貴女」の隣に居る存在です。 - ★★★ Excellent!!!逆境の中を進んできた主人公は、どんな未来を選ぶのか
主人公のリディアは、受動的かつ被虐的な思考の下で動く傾向にあります。
気弱なわけではないのですけども、その生い立ち故か、酷いことをされても「自分がこうされるのは仕方のないこと」「自分が耐えれば他は丸く収まるからこれで良い」と考えがちです。
そしてストーリーラインも、彼女を酷い目に遭わせた人々へ復讐してすっきりハッピーエンド! ざまぁ達成! という流れではありません。
最終話まで見届けた今、結果的にそうなった、とも思いません。
あくまで私個人の特殊な感想でしかありませんが、この作品はそういった明快なものを期待して読むのではなく、リディアという一人の女性の生き方や、これから先の未来へ続く選択を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!暇潰しではない、読み応えのある作品をお求めの方へ
この物語のヒロイン、リディアは受動的な性格です。様々な問題が発生しますが、状況に流されがちで、昨今の流行りの逆境を跳ね除けるヒロインとは真逆な対応。
古臭い女性を貶めているような文化に囚われている所もあり、それが不快で読むのを止めてしまう方も多いかと思います。
でも、待って欲しい。
どうか、最後まで読み進めていただきたい。
そんなリディアの性質こそが、問題解決の鍵なのですから。
ヤラれっぱなしって、ムカつきますよね。やり返す方がスカッとしますよね。
自分で自分を守る。それが正義、と言うのは正しいでしょう。
けれど、耐え忍ぶのが悪かと言われたら、それは違う。
受動的なのも、辛抱強いの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!先生らしくない新米教師——そう見えて誰より向いてます。天職ですね🌟
くっ……。ひとこと紹介にもっと要素を詰めこみたかったのですが字数が💦
ともあれ、学び舎の体制がとんでもない中。
どこか天然なのに常識人で実力がある先生——それと癖の強い生徒たちの関係図がおもしろおかしいです。
相手を知らないところからはじまり、虚をつかれ、ほだされはじめているのに、かみ合ってない感がなんともいえません。
この女子。がんばって先生に徹しようとしていながら、生徒キラーのもよう。
重厚そうな影を匂わせながら、物語の紡ぎ手の感情に乗せ、軽快なテイストでユーモラスにまとめてゆく——
読み手に負担をかけない。こんな書き方もあるのだな……と。勉強させていただいております。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自分らしく闘い続けるヒロインが魅力的
物語が始まった時、ヒロインであるリディアについて、情報はあまり明かされていません。
特級魔法師であるリディアは、世界で唯一、蘇生魔法が使える存在。
ある事件がきっかけとなり、大学の助教となり、それぞれに個性の強い、そしてどこか既定路線からはみ出し気味の学生達を指導することになります。
このリディアという女性が何者なのか?
少しずつ状況が明らかになっていくにつれ、この問いこそが、物語を解く大きな鍵になっていることに気づくでしょう。
過去を変える、物事を変える、何かを避ける、そう意図しながらも翻弄される登場人物達。
結局、今自分が、<この瞬間>にできる最善の選択を信頼して、運命を切り開いて…続きを読む - ★★ Very Good!!教師のお仕事と生徒の成長の話
第3章までのレビューです。
第2章大学授業編では、教師となった主人公が苦労します。
よくある教育問題などと重なる部分もあるため、そういった社会的な部分に関心のある人だとより楽しめると思います。
第3章は、主人公の生徒たちの活躍が目を引きます。
第3章まで読んでみると、この物語の面白さが分かると思います。
教育問題や学校の裏側のシビアな事情などは、興味ないという人もいるかもしれません。難しい話を読むのは辛いという人ももしかしたらいるかもです。
ですが、ある程度読み進めていくと、個性あるキャラクター達が活躍するこの物語の続きが気になってしょうがなくなるのではないでしょうか。
生徒達のキャラ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大学講師は世知辛い。問題児クラスは未知の魔法を秘めた天才集団でした。
世界で唯一の蘇生魔法の使い手としてエリート魔法師団に在籍しながら、とある任務で魔法を失い、魔法大学の講師に転職した少女リディア。
問題児が集められた特別授業を受け持つことになった彼女が、生意気な年上男子たちの指導に苦慮しながら魔法の真理へと迫っていくストーリーが興味深いです。
転職して痛感した大学教育の現場は世間の常識とかけ離れた理不尽とパワハラが横行する世界で、面倒な雑事はすべてリディア任せ、自分の研究や講演会を優先して、まったく生徒たちと向き合おうとしない教授たちに腹が立ちます。
そんな教授陣に失望していた生徒たちも、熱心に指導するリディアには次第に心を許していきます。
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