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◇
病院を出てマンションに戻った私は、真っ先にシャワーを浴び、素肌にダボダボのTシャツを着て、ベッドに倒れ込む。
朝の陽射しをシャットアウトするように、部屋の遮光カーテンを閉めたまま、とりあえず死んだように寝る。
これが、夜勤あけの行動パターン。
空みたいに明るいブルーのシーツ。白は病院のシーツを連想するから基本購入しない。
数秒後、すぐに熟睡。
――午後二時過ぎ、やっと目覚めた私はカーテンを開け、ノソノソとベッドから這い出し、洗濯機に衣類を詰め込む。
保と怜子って、付き合ってんのかな?
下着とパジャマって、同棲してんの?
パンツも穿かせるなんて、やっぱりデキてるよね?
もしかして?結婚しているとか?
はぁ!?ありえない。
だったら、どうして私にキスすんのよ!
浮気、不倫、遊び、セクハラ、チャラ男、女たらし、野獣、けだもの……。
洗濯機のブザーが鳴り、洗濯物を取り出し、ハンガーに掛けながらベランダに干し、その間もずっと彼のことを考えていた。
私、どうしてこんなに気になるの?
どーでもいいじゃん、あんな奴……。
あいつを意識したら、それこそあいつの思うツボだよね。
そう思っているのに……
あの目と……
あの唇を……
どうしても忘れられない。
キスされたことを思い出したら、自然と顔が火照ってくる。
や、やばい。
朝野雫、もしかして最悪かも。
一週間、平常心が保てないかも。
明日から……ど、ど、どうしよう。
なんでこんなに、あいつのことを意識してるのよ。
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