愛とも恋ともつかぬ、ままならない男女の関係が東雲とはなを始め、複数描かれています。 特に華雨と白雨の関係がとてもすきでした。華雨から白雨に向けられる感情の名前とは何と名前をつければよいのだろう、いや名前などないのだろうと感じました。和の情景描写も巧みで、目の前に橘の黄赤色や花のうす紅、白い肌や血の紅があざやかに映るようです。
最初から最後まで、とても好みなお話でした…!変わりものの皇子である東雲と、拾われ子のはな。親子でもあり、共犯者のようでもある、不思議なふたりの関係性がとても良かったです。はなは、東雲の花でもあり獣でもあったようにおもいます。一方で、はなにとってもまた、東雲がそうであったように思いました。歴史を読み解くように、くるりくるりと時間軸と登場人物たちが入れ替わる構成がとても好みでした。とある国の、名を残したものと消えゆくものの物語でした。
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