第72話Regrets - 未練

72.



"A Second Marriage 再婚1"


== 眞奈 + 樋口瑛士 ==



 十数年振りに復活した夫婦の営み時、眞奈は激しく燃えた。

 

 よもやよもやの夫とのSEX.

 何で今更?感が半端なく、再婚はしたものの眞奈の今後の予定に

夫婦間の営みなど無かった・・はずなのに。 


 自分を蔑ろにされてた感はそうそう消える筈もなく、自尊心を傷つけられた

ことは死ぬまで永遠に忘れられないだろう。


 そんな風に息巻いてたのだ、夫の不貞を知ったあの日から。


 もう夫婦関係が無くなって久しく、ずっと私の身体に見向きもせず

それを日常にして悠々と余裕でいた夫が、再婚したからとて何で今更

私を誘う?


 不信感を持ったものの、夫から誘われた時たまたま私は蓮さんのことを

思い出していた・・まさにその時だったのだ。


 何と間の悪いこと・・。


 唯一心も身体も通じ合えた亡き蓮を忍び、私のメンタルはおかしくなって

いたようで、まんまと夫の誘いに応じてしまったのだ。


 蓮さんが生きていてくれたらと、再婚してからも何度そう思ったことか。

 瑛士さんに対して悪いとは微塵も思わなかった。

 

 知らず知らずのうちに、瑛士は裏切り者なのだからこの先もずっと私に

傅(かしず)いていればよいのだという気持ちがどこかにあるからだと思う。



 瑛士に抱かれている間、蓮さん・・蓮さん・・と心の中で蓮への思慕を

募らせながら、いつしか目の前の瑛士が蓮と重なり眞奈は蓮と未知の

甘やかで密の味のする饗宴を繰り広げたのだった。



 そんな甘美さで応じてくる妻の様子に瑛士は刺激を受け互いの行為に

没頭するも、徐々に何とも言えない後悔に苛まれていった。



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