第70話Regrets - 未練
70.
"Tears And Confusion Of Mana 眞奈の涙と戸惑い1"
== 眞奈 ==
実はまず最初に会った瞬間、元夫の姿に驚かされていた。
ガリガリに痩せ細っていたから。
小夜さんからの言葉・・彼は心から改心していますよ・・は、どうやら
本当なのかもと信じていいのかもしれなかった。
気がつくと、私は泣いていた。
ヤダっ、これ何の涙なの?
胸にチクっとした痛さえ走り、こんな訳の分からない涙を流したのは
生まれて初めてだった。
それほど元夫の魂の叫びが私の琴線に触れたってことなの?
自問自答したけれど、難しい問いかけで答えは分からないままだった。
無常にも凍るような冷たさで、さよならのひと言を残してあの場を
去ったのだけれど・・そして正直許せる気もしないのに、小夜さんが
言ってたように彼が死んでしまうかもしれないとそんな気がして
ただただ怖くなってしまい・・・。
そんなモヤモヤして過ごすなか・・
私が瑛士さんに会いに行った翌日から、母が一日に一回は瑛士さんの話題を
するようになった。要は瑛士さんアピールだった。
どんなに彼が人に対してやさしい人であるかということを聞かされた。
私がいない時に彼からこんなことをしてもらってたこともあったとか、そして
彼の気遣いは本物だったのよ、とか。
15年も一緒にいた人だから、例えば将来再婚も視野に入れているのなら
将大にとってはリスクの少ない瑛士さんが断然お勧めだとか・・まぁ、いろいろ
考えうる限りのプッシュをしてきた。
そしてとうとう、母に勧められるまま、私は月4~5回、元夫の休日に合わせて
子連れで彼の家へ行くことになり、なんのことはない、私はとうとう瑛士さんの
魂の叫びと母の熱心なプッシュに絆されてしまったのだった。
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