第69話Regrets - 未練
69.
"Support of the mother-in-law. 義母の応援2"
== 眞奈の母親(松本綾子) + 樋口瑛士 ==
私も何だか急いていて瑛士さんのお宅に入るなり
「ねぇ、今日どうだったの?」
と第一声を放ったのはいいのだけど、瑛士さんの姿を目にして
絶句してしまった。
明らかに一目見て分かる程に激ヤセしていたのだ。そこから彼の
本気の苦悩が見てとれた。
果たして眞奈はこんな姿の瑛士さんに拒絶の言葉を残して
きたのだろうか? 眞奈が帰宅してから心あらずでふさぎ込んでいたのが
何となく分かる気がした。
おそらく彼の今の姿・・にだろうなぁと。
「お義母さん、言葉を精いっぱい尽くしてみましたが、駄目でした。
眞奈の心には届きませんでした」
ほんとにほんとに、瑛士さんは力なくそう告げてきた。
「ね、瑛士さん、私も当初は眞奈の気持ちを汲んであなたには腹が立って
怒ってたけど、私はあなたのこと憎めないわ。ううん、憎めないどころか
好きだわ」
「お義母さん・・」
情けない声で瑛士さんが私のことを・・口にした。
「あなたがずっとずっと私たち家族に誠実でやさしくしてくれていた
ことは本当ですもの。もうびっくりするくらいあなた、私たちにやさしかった。
本当の気持ちがなければ、続けられないことよ。このことは、あなたの強みだわ。
眞奈に縁のある者たちにやさしくできたあなたですもの、きっときっと
私の孫の将大のことも大切にしてくれると信じられるの。だからね、私は
あなたのこと、応援するわ。一度眞奈に断られた位で凹んでちゃだめよ。
私ね、今日から家に帰ったら眞奈にあなたがどんなにやさしい人かって
いう点をどんどんアピールするわ。だからちゃんとご飯食べて寝るのよ。
流石に絶対大丈夫とは断言できないけど、勝算はあるから。今再婚が駄目でも
眞奈と会えるチャンスくらいなら、私にも作れると思うし。そんなに激ヤセ
しちゃってたら、いい男が台無しで眞奈にもアピールできる長所が短所に
なってしまうのよぉ~? だからごはん一杯食べて、元のいい男っぷりに
なっててくれないと応援する私が困るわぁ~」
「お義母さん・・、ははっ、お義母さんが応援してくれるなんて
頼もしいなぁ。俺今夜から寝れそうです。味方なんて、ミカタナンテ いないと
思ってたのに、お義母さんが味方になってくれて100人力ですよ」
「あきらめないで、長期戦でいきましょう?」
「そうですね。急いては事を仕損ずるって諺もあるくらいですからね」
「そうよ、そのいき!」
私に何か勝算があったわけではないのだけれど、瑛士さんに会ったことで
何だか知らないけど、この二人を絶対また結び付けてやろうという気に・・
そんな気持ちに・・大いになったのだった。
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