第65話Regrets - 未練
65.
" Conflict of Mana 眞奈の葛藤 "
== (寺の住職の妻)小夜 + 眞奈 ==
「そんなにあなたとこの先も一緒にいたいと言っているのなら、どうかしらねぇ
もう許してあげることはできませんか?」
もうほんとっ、信じらんない。瑛士ったらこんなアラ還の女性まで
自分の味方につけるなんて、なんて人なの。変な言い方だけど改めて瑛士の雄と
しての魅力に脱帽するしかなかった。
「私はもう昔の私ではないんです。今は蓮さんとの息子もいますし、そう
簡単にはいきません。息子と元夫はなさぬ仲という間柄になります」
「世間ではちょくちょくあるようだけど、子供への虐待だとか?」
「そうですね、オオバーに言うとそういうことも含めて彼が息子にとって
障壁になる可能性を危惧しています」
「彼がお子さんのことを溺愛することまでは何とも、流石の私にも判断しかね
ますが、あなたと離れていたくないこの先ずっと一緒にいたいという意志を
持っていることは強く伝わってきましたよ。
今このまま突き放してしまえばどうでしょうね、彼は生きてはいないかも
・・しれませんね。こんなことを常人のあなたに言うのは憚られますが、もし
そんなことになれば因を作ることになり、それはあなたにとってもよくない
ですからね」
小夜さんはそんな恐ろしいことを私に話してきた。愛の無くなった相手と
この先も一緒に暮らせと? ぐらっと眩暈がした。
私は恐れていたのだ。私への復讐を元夫が子にするのではないかという恐れ。
そんな私の恐れをこの人には理解できないのかもしれない。
だからといって彼の死を願うほどまでは元夫のことが憎いわけでもない。
彼に話を保留にしていた母。
父と話し合った結果、父も母と同じ意見らしい。まぁ、父は直接私に何も言って
はこないけれど。母からそのように聞かされたのだ。
けれど、最終判断は私に任すと母は、言ってくれた。
そして今回の小夜さんからの話。
私は結局両親の勧める意見を聞いてもやはり気持ちは変わらないでいたのだが。
どちらにしても一度瑛士さんに会わねばなるまい。
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