第51話Regrets - 未練

51.


  "My Feeling 胸の内1"



== 眞奈の母親(松本綾子) + 眞奈 ==




 「まぁまぁ、眞奈も結構キツイこと言えるのね。お母さんびっくりしちゃった」



 「お母さんだって私たちが離婚する本当の理由を知った時には、悲しんだり

怒ったりしてたのに、どうしちゃったの? ヤケに瑛士さんにやさしかったり

してぇ~・・もう信じらんないっ!」プンスカッ




 「そう、怒らないで眞奈。亀の甲より年の劫って言ってね、年寄には年寄りにしか思いつかない考えとか生きていく上での知恵みたいなのがあってね、いろいろ

物思うわけよっ。ただ覚えていてほしいのはいつだってあなたのことを想い、あなたの幸せを願っていることだけは忘れないで!」





 「分かってる・・ケド」





 「今までお父さんや私があなたの嫌がることを無理強いしたことあった?」




 「・・ない」




 「でしょ?」




 「うん・・」




 「お母さんたちはあなたにアドバイスもしちゃあいけないのかしら?」




 「ううん、そんなことないっ。お母さんったらぁ、分かったわ。

お母さんから瑛士さんとのことでもしこの先アドバイスがあるなら

ちゃんとひとつの意見として素直に聞くわ」




 「なら、良かった。今日のことはお父さんにも話をして、夫婦で意見を

まとめて、それが具体的にまとめられたらあなたに話そうと思ってるから。

あなたはまだ若くて、人生は長い。聞く耳があってうれしいわ」





 夫に相談することは決めていたけど、果たして夫の意見が私と同じに

なるのか? そしてなったとして娘がそうそう簡単に受け入れるのか、いろいろ

考えるとなかなかな難題だった。



 それにしても夫の帰りをいまかいまかと待つあたり、そういえば

新婚の頃以来? あの頃以来? と、あまり思い出したくもないことまで記憶が

蘇ってきそうで、やっかい事がこんな形で私たち夫婦の元にやってきた

という感が否めない。


 ・・というより、すでに娘が夫である瑛士さんの女性問題で離婚を決めた

と知った時、すでに私の身の内では小さな攪乱があったことは自覚している

けれど。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る