第39話Regrets - 未練加筆修正有り 齟齬有٩( ´◡` )۶
39.
"A New Determination 新たな決意3"
== 神崎 蓮 ==
眞奈の家に泊まった日のこと。
俺は産まれてはじめてプロポーズした。
先の結婚では、元妻のほうからのプロポーズだったもので。
食事が済んで、眞奈と一緒に食器を片付けてた時に自然に言葉が
出たのだ。
「毎日眞奈と一緒に起きて、毎晩眞奈と一緒に眠りたいわ、俺・・」
「それって・・あの」
「これからもずーっと眞奈の笑顔を俺に見せて?」
「うれしい」
眞奈がかすれ気味のハスキーボイスで少しはにかみながら答えた。
うれしいと言われて俺は幸せな気持ちになる。
俺たちは早めに入籍し、しばらくは眞奈の家を拠点にし先でふたりの住む
家を探そうというところに落ち着いたのだった。
結婚してからは眞奈が寺に足を向けることはほとんど無くなった。
仕事から帰ると急いで夕飯の支度をしなくちゃならないからで。
眞奈がたまに寺に寄る時には、俺たちは一緒に寺を出てその足で
外食して帰るという具合だった。
殺風景な寺にある住居ではなく、愛しい妻のいる自宅に帰る・・幸せな
時間。
そんな穏やかなたゆとう時間の中で・・俺は目いっぱいの幸せを堪能した。
俺はね、正直手にした幸せが怖かった。
いつか手の平から砂がさらさらと零れ落ちるように、どこかに吹き飛ばされて
しまうのではないかと・・ね。
どん底を味わった人間というものは、どうしてもそういう風な思考に
陥り易いのかもしれないな。
肉親との縁が薄かった俺はどこにでもあるよな人並な子ども時代青春時代を
過ごせた訳ではなかったが、大恋愛の末、幸せな結婚生活を手に入れた。
だがその幸せは長くは続かなかった。
その後に経験した修羅の時代を経て、人間不信、女性不振で
殺伐とした刑務所暮らしの日々。
後に人様のなさけで手に入れた穏やかな暮らし。
だがそれは寂しく味気ない日々だった。
そして、いきなりの春のたんぽぽのわたげのような女性に出会い俺はまた
愛を知った。
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