第37話Regrets - 未練
37.
"A New Determination 新たな決意1"
== 神崎 蓮 ==
土管の中から出て来た時の眞奈の顔。
あの時の顔をもし眞奈の元夫が見ていたら、発狂するくらい
彼女を手放したことを後悔することだろうにと思う。
まぁ、今も後悔の嵐のようだが。
一瞬小さな女の子かと思うほど涙の名残が顔に残ってて、心細そうで
儚げな風情だった。
ヨシヨシして、ふわりと包み込んでやりたくなるほど可愛らしかった。
思えば思うほど面白い出会いだったな。
女なんてもう元女房だけでこりごりだと思っていたのに、思わぬ形で
眞奈にグイグイ俺の懐に入って来られて、気づいたら愛しく・・なくては
ならない存在になってた。
他所の男と浮ついた元女房は俺とやり直したいからとずっと俺の出所を
待っていたが、腹の虫が治まらずしばらく拒絶を続けていたら半年も
経たないうちに近場で言い寄ってきた男と再婚しちまった。
もう少し時間を置いて腹の虫が治まれば、許してやり直してやっても
いいかと思っていたところだったもんだから、かなり俺は自分の甘さ加減を
呪ったものだ。
結局元女房は新しい男に若い女のほうに乗り換えられて・・。
因果応報ってヤツだな。
で、ひとりになると女房はまた俺に連絡を寄越すようになって、そんな時
寺の境内で眞奈と出会った。
眞奈との出会いが無くたって、今度こそ元女房を許しちゃあいなかったと
思うけど・・。
眞奈との出会いは半分人生を捨てたような気持ちで暮らしていた俺に
さぁ~っと春の光が射してきたような・・
俺の人生の色がぱっと変わった瞬間だったと思う。
俺たちは何の約束も無しでお互いの好意だけでここまで来たけど
そろそろ形にしてもいい頃合いかもしれないと思うようになった。
眞奈の元旦那の出現も影響してるかもな。
今更俺だって眞奈をおいそれと譲れるものではないから。
-748-
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます