第13話Regrets - 未練

13.


"I'll forget the past and make a fresh start.

気持ちを切り替えて進む私 1."




== 樋口眞奈 + 樋口瑛士 ==



 蓮さんのお寺に通うようになってから2か月後のこと。


 この日もお寺に行ってきたので心は凪いでいて、私の気持ちは良い方へ

と向かっていた。夫がハッシュドビーフとサラダを用意してくれていた。


 「ごちそさまでした。最近は私がちょくちょく出かけるから大抵

こうして土・日のどちらかは食事を作ってくれて本当にありがとう。

ホント...感謝してます」




 「あれれっ、どうしたの? 何かある?」



 「うん・・」



「えっ、マジ? あるのかぁ~」



「うん、そうあるのよぉ~実は。

 あのね、離婚してほしいの・・なるべく早くにね」



「ちょっと待って、話が見えないんだけどぉ~。だって眞奈さっき

俺に言ったばかりだろ? 感謝してますって。感謝してる相手に離婚してくれって

全く話が見えないよ」




「言うタイミングが悪かったわね。あなたのこと全般に対しての

感謝の言葉じゃなくて、おいしいものを作ってくれたことに対しての

言葉だったんだけどなぁ」



「・・ってことはぁ、料理以外では何か俺に不満があるっていうこと?」



  私は夫の言葉を華麗にスルーした。


「私ぃ、好きな男性ひとができたの。だから別れてほしいの」



 夫は私が話している内容を理解できないでいた。


 「嘘だろ? そんなことあるわけない...アルワケ..ガ。

できない相談だね、離婚なんて。俺の辞書に離婚の2文字は無いよ」



 「今から辞書に入れてください」



「誰? その好きな奴って誰?」




「今は言えない。あなた、私のことなんて愛してないのね?」



「はぁ~? 愛してるから離婚なんてしたくないって言ってるンだけど」



「ほんとに愛してるなら私の幸せを願って別れてくれるものじゃないの?」






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