新side 4

「月島さん、どうだった?」

電話が終わったのを見計らってか修が戻ってきた。

人に嫌な仕事を押し付けておきながらケロっとしている。

一体、どんな神経をしているのだろうか……。


「見てないそうですよ。有希サンにも聞いてくださるそうです。

後聞くとしたら……誰でしょう」

嫌な顔を見せないように取り繕い、そう問いかける。

「僕らが知ってる麻希の友人はそのくらいじゃないかな。

後は……報告を待とうよ。今日は……仕方ないな、晴斗さんに相談してみよう」


八方塞がりとなった麻希探しを、彼は一旦打ち切るようだ。

確かに、手掛かりもないのに探すことは出来ない。


「ソーデスネ」

適当に相槌を打ち、私と修は席を立ち上司の元へ向かった。


さぁ、仕事の時間だ。

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