恵莉side 1

「じゃあ仕事頑張って。じゃ」

「ありがと、そっちもね」

オフィスで働く修に短くそう返し、電話を切る。


私の友人の赤坂麻希が失踪した、らしい。

今、修から聞いた話だけれど……。

確かに、昨日から連絡が帰ってきていない。

それはそういうことだったのだろうか……。


もしそうであるのなら、私も彼らの捜索に手を貸したい。

ただの女子大生であったとしても、何か出来ることはあるはずだ。


青山恵莉、という一人の人間として。


幸い、今日は客足もさほど多くない。

残業する心配もなく彼らを手伝えそうだ。


さて、バイト頑張ろう。後一時間もすれば仕事が終わる。


「すみません、今戻りました。いらっしゃいませ!」


私はそう言い休憩を終えた。

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