陽炎の森85 居酒屋に入ると正造をはじめ5人の男達が酒を飲んでいたのです、真一朗の前へ全員進み出て、どうぞお縄にしてくだせえと前に手をだしたのです、二吉とやらは何処に
陽炎の森85
居酒屋に入ると正造をはじめ5人の男達が酒を飲んでいたのです、真一朗の前へ全員進み出て、どうぞお縄にしてくだせえと前に手をだしたのです、二吉とやらは何処にいるのか聞くと、
一目さんに会津城下から逃げ出しました、ここにいる5人はお尋ね者にはなりたくないので神妙にお縄を頂戴しをしょうと、最後の盃をかわしていたのですと答えたのです、
神妙な振る舞い大儀である、みどもはそなた達を捕縛しにきたのではない、まあそこに座れと椅子に6人を座らせ、博打場をなくしては町衆の楽しみをうばい、もっと悪い遊びをする事、
になる、正造これからはそなたが賭場を仕切るのだというと、え~、いいんでございますかと驚くので、主席家老には目こぼしするように言ってある、二吉は賭場の寺銭を持って逃げ、
たのか聞くと、
いえ、なにももたず逃げ去りました、いままでの寺銭600両ですと差し出たのです、その内の300両は返してやる、賭場ではそれを使うのだといい、正造これからは山葵屋正造と名乗り、
山葵を作り、山葵の和え物などわさび料理を工夫して、会津に広げるのだ、その資金は残りの300両を使うといいといったのです、寺銭は3割りとし、困った領民がいれば助けてやるのだ、
と申し渡したのです、
手前はわさび作りなど知りませんがと言うので、わさび作りの職人を、駿河の知り合いによこしてくれるよう頼んでおいた、その内当地に着くであろう、その者に習うのだ浄心の滝近辺に、
はいくつも清流が流れており、わさび作りには最適な場所である、表では山葵屋を営み、裏では博打場をしきればよいというと、わかりました、おうせの通りにいたします、というので、
ここにいる5人は正造を助けて博打場を運営せよと言い渡したのです、
ただしイカサマはいかんぞといい、お前達の監視役は稲葉殿だ、稲葉殿城下の監視お願い申すと頼んだのです、それでは話が決まったところで、乾杯しょうと、酒と肴を頼んだのです、
おみよに、今日の肴はと聞くと、マスの塩焼きですよというので、マスはまだあるかと聞くと沢山ありますというので、それでは台所を借りるぞというと、正造が旦那いや本当は、
公儀巡察方村上真一朗様ですね、
料理もなさるんですかと聞くのでついてまいれと正造をつれて行き、たらいからマスを取り出し、三枚に卸し、酢に漬けたのです、酢飯を作り、駿河の元家老山名から貰った山葵を、
摺り、酢飯を棒状にして、山葵を適度につけ、マスを上にのせすだれで巻き固めたのです、固めた棒寿司を適度に切り、さらに盛り付けたのです、正造にここにつけたのが山葵だというと、
知っておりやす、
江戸で刺身につけて食べた事がありますといい、これはと聞くので、マス寿司だよ、食べてみろと一個わたすと、正造が一口で食べ目を細めて、鼻につ~んときますが、上手いですね、
酒の肴にもぴっりだというので、酢と山葵は殺菌剤にもなり、川魚の寄生虫を殺してくれるのだよといい、これもはやらせよ、店に持っていって並べよといい正造が運んだのです、
おみよと店の主人もこちらに来いと促し、さあ食してみろというと、皆が鼻につ~んときますがうまいですね、酒の肴にもピタリですと感心したのです、おみよ、この店の名物にせよ、
というと、ありがとうございます、そうしますと答え、公儀のお役人様とは知らず申し訳ありませんと謝るので、いいんだよ、おみよのお父さん、お母さんにも山葵作りを手伝って、
もらいなさいと正造に言ったのです、
正造が頼みます、ちゃ~んと給金も出すのでお父さん、お母さんに話しておくれというと、正造さんありがとう、お父さん、お母さんが大喜びするわと嬉しそうな顔をしたのです、
おみよが稲葉様も公儀のお役人様だったのですね、色々言ってごめんなさいというと、稲葉がおみよいいんだよと笑ったのです、正造がしかし真一朗様ににはすっかり騙され、
ました、うまい芝居でしたと感心していたのです、
マス寿司を竹の皮で包み、道中籠にいれ、みどもはこれから仙台にたちますといい居酒屋を出たのです、奉行所に行き馬をかり、馬は宿場に置いておく、後日引き取られよと馬にのり、
清之進一向を追ったのです、昼には一向においつき、宿場の番屋に馬を返し、茶店で昼食を食べる事になったのです、真一朗がマス寿司を広げると、用事というのはこれを作る事だった、
のですかと清之進が聞くので、
いや賭場の仕置きをやったのですと事情をはなし、その次いでに作ったのです、さあ食してくださいと勧めると、これはわなんですかと聞くのでマス寿司ですよと言うと、川魚の寿司、
ですか珍しいと、皆がおいしい、おいといと食べたのです、小頭達にも分け与えると、ほんに美味しいです、頭は食べらなくて残念ですと気の毒そうに話したのです、
食事も終わり、さあ後半分で国境の宿場です今日はそこに逗留しましょうと出立したのです、国境の宿場までは平穏で次の朝、宿場を出立し夕刻には仙台の城下に入り旅籠に宿を取った、
のです、さすがに62万石の城下町で、城下は繁栄しており、この時代は伊達政宗の子供、伊達忠宗が藩主です、さつそく風呂に入り上がると、夕餉の支度が出来ていました、
お膳を見ると海鮮料理とかまぼこです、ここは海に近く新鮮な魚が沢山とれ、暫く山間の旅でしたから、久しぶりの海魚にみんな喜んだのです、夕餉が済むと女将が女中と膳を下げに、
きて、どうですかお気にめしましたかというので、このかまぼこはうまいですね、なんの魚ですかと聞くすけそうだらのすり身ですよ、お客さんは運がいいんですよ、最近は魚の、
値段が上がって大変なんですよと話したので、
海が近く三陸海岸は魚が豊富と聞きましたがというと、いつも仕入れていた網元が病気でお亡くなりになり、違う網元から仕入れる事になったのですが、5割りも高くなったので、とても、
そこからは仕入れられないのです、今日は小さな網元さんが大漁になったので、安く仕入れする事が出来たのです、松島屋という網元が多くの船で、大量に魚を取ってしまうので、小さな、
網元は不漁続きなんです、高く買う料理屋へ優先に売るので、旅籠や貧乏な町民はなかなか買えないのですと話したのです、
しかし亡くなった網元には跡取りはいないのですかと聞くと、娘さんが二人いるのですが、なくなったとたん、松島屋がいい給金で腕のいい船頭を引き抜いたので困っているらしいのです、
その網元は島田屋といって、もう一人若いですが腕のいい船頭がいるのです、諭吉さんというのですが、今日魚をもってきて、いい漁場を見つけたのでなんとか、うちに優先におろして、
くれると話していましたが、
松島屋から声がかかっているらしいのですがキッパリ断っているそうです、松島屋が邪魔をしなければいいのですがと話したのです、その網元の家は何処にあるか聞くと1里ばかり瑞巌寺、
の方にいった漁村ですと答えたのです、すこし掃除が必要かもしれませんねと真一朗が言うと、それでは一服したら町へ巡察に行きましょう、何か情報があるかも知れませんと清之進が、
言ったのです、
さつそく分かれて巡察に出かけたのです、一軒の居酒屋に入り酒をたのみ、美味しい肴はないか聞くと、最近魚が不漁でいわしの丸干しくらいしかないですと娘がいうので、海が近い、
のにどうしてだというと、ごうつくな網元がいて、魚が高いので仕入れられないのですと答えたのて、それでは丸干しをと注文したのです、
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