書くことに目覚める

 ここのところの成長は目覚ましいものがありました。

 以前ならば、1日に3000文字を書くのにも四苦八苦しくはっくしていたのに、気がつくと6000文字以上書いている日があるのです。

 スピードの方もそうです。集中して書いていると、時間を忘れてしまいます。

 ふと目を上げて時計を見ると、ちょうど1時間。執筆文字数は3000文字を越えています。

 どんなに調子が悪い日でも2000文字は書いてから寝るようにしています。

 平均執筆量は1日に3000~4000文字といったところでしょうか?


 そのことをあの人に伝えると、こんな風に言われました。

「それが毎日書き続けている効果さ。そろそろ君も目覚めてきたんじゃないか?」

「目覚めてきた?」と、私は問い返します。

「そうさ。作家としての真の力に目覚めてきたんじゃないかな?」

「そうなのかな~?」と、私は実感がきません。

「作家にはさ、それぞれ得意な能力というものがある。逆を言えば、それなくしては生き残れない。そして、君の得意技は、その執筆量と執筆スピードなのかもしれないな」

「これってたくさん書いてる方なんですか?速い方?」

「そうだな。執筆量はまだまだかもしれない。もっと書いている人はいくらでもいる。とはいえ、かなり上位の方だろう。間違いなく上から数えた方が早い。スピードにしてもそう。ただ単純に文字を打ち込む速さならば、いくらでも速い人はいる。けれども、小説というのは考えながら書くものだ。空想の世界を創造しながら書かなければならない。それで、この速さはかなりのものだろう」

 あの人からそんな風に褒められて、私も気持ちがよくなってしまいました。

「へへへ、そうなのかな~?でも、私、もっと書けそうな気がするんです。『まだまだこんなところで終わりじゃないぞ』って。そんな感じが心の中にあるんです」

 その気持ちは本当でした。なんだか小説を書くコツみたいなものがつかめたような、そんな感覚が心の底にあるのです。

「それこそが、作家としての真の能力に目覚めつつある証拠さ。ここで止まらないならば、君は本物だ。どこまで成長するのか正直楽しみだよ」

 ここで私は、自分の中にあるひとつの疑問をぶつけてみます。

「でも、内容の方はどうなのかな?どう思います?クオリティ、落ちてません?私、書き殴っていませんか?」

「それについては今は語らないでおこう。君が気持ちよく書いているのならば、それでいい。とにかく今はたくさん書くんだ!書ける時に書いておけ!今にまたスランプにおちいるかもしれない。そうなるまで止まるんじゃない!」

「はい、そうですね」と言いつつ私は不安でした。内容について語らないってことは、あまりよくないってことなんじゃないかな~?

 私のその気持ちを察したかのように、あの人は続けます。

「書いて書いて書きまくれ!そうしたら、不安なんて消し飛んでしまう!とりあえず、半年で10作くらい書いてみな!それも短編なんかじゃなく、10万字を越えるような長編を10作だ!全てはそれからだよ」

 あの人の言葉を聞いて、私もうなずきます。

 そうよね、まだまだ私なんてひよっこだもの。不安をいだいている時じゃないわ。まずはシッカリと長編を書けるようになること!それからよ!まだ1作だって完成させていないのに。悩むのはそれからでも遅くはない!

 心の中でそう強く思うのでした。

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