第21話
生徒会室。この学校は基本的に特別室は別棟にあるらしくわざわざ遠くまで歩かなくてはいけない。入院明けで体力不足の俺には些かきつい。
廊下を歩いてると生徒会室を発見した。
瑠璃さん以外初対面なので童貞ぼっちには
非常に厳しい。況してや瑠璃さんとも話したのはあの時以来だし…。
億劫なのでこのままバックレようとしたが
相手が天下の生徒会様なので諦めてドアをノックした。
「失礼します」
「おお、来たね〜」
軽いノリで返事をした瑠璃さん。
「ずいぶんと遅かったね」
椅子に座ってぐるぐる回っている瑠璃さんを
軽く冷ややかな目線を向ける。
良いのか、生徒会がそれで。
「それで、何で呼び出したんですか」
「うーん、まあ色々話したいことがあったからね」
「それなら生徒会室じゃなくても良いんじゃないですかね」
「そうなんだけど、知ってると思うけどこの学校は寮だしね。だからもう家に帰れない。この間帰れたのは特例だったの。事情が事情だしね」
軽く手をヒラヒラさせながら言う。
この間っていうのは両親の再婚の件だろう。
ていうか、寮に居るなら部屋とか要らなくないか? 幾つかの疑問が浮かんだが今は良い。
「生徒会室で話す理由は何となく分かりました。そんで本題は?」
「うん。藍から聞いたかもしれないけど
私は君を次の副会長にしたいの」
本当は話しちゃダメなんだけどね、と舌を出して笑う。本当に大丈夫か?この副会長。
藍にも言ってるし。守秘義務くらい守れよ。
「まあ一応は。藍から聞きましたけど…」
「おや?呼び捨てで呼んでるの?
いつの間にそんな進展あったのかな?」悪戯を
「いや別に。下の名前で呼べって言われただけですよ。」
「そっか、そっか。おっと脱線しちゃったね。
それで生徒会の件だけど、「お断りします」どうかな?、て断るの早いな〜」
当然だ。自ら面倒ごとに首を突っ込むつもりは無い。
「まあ今は良いや。君はきっと断れなくなるし。それに聞きたいことがあるんでしょ」
前半部分は声が小さくてよく聞こえなかった。ただ聞きたいことがあるという事を見透かされていた。
「まあそうっすね」
「多分もしかしなくてもその左腕の件かな」
その言葉を聞いて俺は咄嗟に左腕を隠した。
俺は左腕の件に関しての経緯を一通り話した。
「へえー君の所に現れたかー」
「何か知ってるんですか」
その口ぶりから察するに怪我を治癒する能力者、俺は治癒能力者[ヒーラー]と呼んでるが
そいつについて何か知ってるのは明白だ。
「そうだね、パンピーは極一部を除いて何も知らないと思うけどこれでも私は一応生徒会だからね」
一般生徒をパンピー呼ばわりかよ。
「あれは何なんですか?」
「簡単に言えば超能力者とかスペックホルダーとかエスパーとか念能力者とか色々呼び方はあるけどそんな感じの理解で良いよ」
「半分以上は何処かで聞いたような名前ですけど…、そんなんありえるんですか?」
「ありえるも何も君は体感というか実感したはずだ。その能力の凄さを」
「それで生徒会は何処まで理解しているんですか。その存在を」
「まあ要約しちゃえば全部かな、ていうより
私じゃなくて会長なんだけどね」
生徒会長、確か入学式で見たのは眼鏡女子だった気がする。生徒会長と副会長が女子というのは結構レアな気がする。
まあそんなことはどうでも良いが。
「もう一つ聞いて良いですか」
「?」
「この学校にはまだいるんですか?」
「いや〜これ以上は私の口からは言えないな。君が副会長を継いでくれるなら話は別だけど」
「じゃあ結構です」
「そっか残念だな、君がやれば面白そうなのに」
口から出まかせも良いところだ。全くもって酷い冗談だ。
「俺よりつまらない人間もなかなかいませんよ」
「そういう所が面白いんだけどな」
「それでは失礼します」
「うん、じゃあね」
瑠璃さんは手をブンブン振って見送ってくれる。能力者の件は余り聞く事が出来なかったが今日、この話を聞いて直近の目標が見つかった。
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