第25話
「ロ……!」
「ロリ巨乳!」
戦闘力・6000。
圧倒的な数値の前に、SSR子は一歩退く。
「そんな……セクシー属性は入っていないの!?」
「言っただろう、ここはオタクの妄想空間! 妄想の世界に、そんな煩わしい偏見集団などいない!」
「……!」
「何も無いか、SSR子! ならば、ロリ巨乳の第一のスキル発動ォ!」
玉藻前が、その9本の尻尾を振り乱してヤンママを指さした。
「ロリ巨乳が毎ターンに1度発動できる! 幻想種族以外の戦闘力1000以下の属性を2枚まで選択し、破壊する!」
「に……2枚までですって!?」
「それがオタク共の理想形・幻想種族の力だ! 喰らええええええええええええええええええええええ! 『無自覚おっぱい押し付けクラッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』」
ロリ巨乳の影がその胸を張った――
それだけでヤンママが爆発。そして玉藻前の背後にいる背後霊が、『ブヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!』と咆哮した。
「そんな……ヤンママが!」
「そして第二のスキル発動ォ! ロリ巨乳が『攻撃』、または『防御』する際、ターン終了時に破壊される戦闘力800の『保護者』属性カードを1枚生成する!
それが『引率者召還』だ!」
「つまり一回で2点ライフが削れるってのか!?」
「その通りだN子! 行けロリ巨乳! 及び保護者! 『無自覚乳揺れバスタアアアアアアアアアアアアアアアアア』!」
保護者(玉藻前の形をしている)が出現し、SSR子に迫る。その間もたぷたぷと身長に見合わない巨乳が揺れ続け、尋常ではない迫力で以て襲い掛かって来る。
「ならば……カウンターイベントカード! 『賢者タイム』! 自分のバトルフィールドに1枚もカードが無い場合に、ノーコストで発動出来る! 1ライフを支払うことで攻撃してきた相手を3体まで選択し、その攻撃を無効にする!」
「第3の効果発動! 『児童ポルノ法』! 毎ターン一回まで、ロリ巨乳へのイベントカード・スキルは無効化される!」
「なんですって!?」
「どんなチートなんだあいつ!?」
「ロリは保護されているッッッ! 親御さんは止められるがァ! ロリ巨乳の進撃は止めることは出来ん! いっけえ、楊貴妃イイイイイイイ! 『ぱいーん、ぽいーん、おにーちゃん大好き』いいイイイイイイイ!」
『わーい!』
SSR子に抱き着く動作を取った。幻影の楊貴妃(おっぱい増し)の胸がSSR子の顔面に押し当てられると、ライフが1減少した。
「SSR子! 俺に今すぐ代われええええ! そこは危険だ!」
「兄さま!? 何を言ってますの!?」
「うるさい! 家長命令だあああ! 今すぐにそこを代わ……!」
「R子。やれ」
R子はひょいと覚醒の宝玉(R以下)を持ち上げ、
「はい、おっぱいハグ♪」
感触を感じる瞬間すらも与えずに圧壊した。
「これでターンエンドだ! ハハハハハ、どうだSSR子! この幻影種族に勝ち目があるか!?」
「くっ……! なんの! ドロー! エナジーセット!」
圧倒的なロリ巨乳の力を味わいながらなお、SSR子の瞳からは闘志が消えていない。
「手札から! エナジー3を消費し、属性カード召還! 現れなさい、『銃器娘』!」
「銃器!?」
「SR子! 出てきなさい!」
ズズズズズズズ、と地響きを立てながら、地面からせり上げられてくるのは、両腕を組んで背中に銃器を展開したSR子の形をした光だった。いわゆる仁王立ち状態のSR子はロリ巨乳数人相当の巨大さであり、足元だけでSSR子の身長に匹敵する。
「何であんなにデカいんだ私!? っていうかあんなポーズしたことないし!」
「どっからどう見てもアレ、ガン〇スターだろ……」
「え? ゲ〇タードラゴンじゃないの?」
「は、恥ずかしい! 何であんなデカいのほんと!」
『殲滅。殲滅。殲滅。殲滅。殲滅。殲滅』
「知性までマズいことに! これはもう辱めだぞ!」
「続いて召還するのは、『猟奇』! コスト1! R子! 来なさい!」
次に出現したR子の影はSSR子と殆ど同じサイズ。しかし左手に包丁。右手に彫刻刀。腰にカッターナイフを装着するというフル装備であり、口元はニマニマと笑っている。
『ふっふっふー。ふっふっふっふー♪』
「何アレ、全然違うじゃん。ポンコツだねこのゲーム」
「いや、あれはお前を完全に再現してるけど?」
「同意。N子は誰でも平気で殴れるがお前は誰でも平気で殺せるタイプだからな」
「……」
「何で黙った!? こええよマジでお前!」
「そして銃器娘の効果を発動!」
SSR子は横薙ぎに切り裂くように腕を振りぬく。
「このカードが場に出たとき、イベントカードを捨て札から2枚まで回収することが出来る! そしてこの効果を発動した時、イベントカードを2枚まで銃器娘の下に加えてもよい! これが銃器娘の能力・『弾薬装填』!」
「弾薬ということは……」
玉藻前は顎に指を添える。
「その通り。この子は『射出』も可能! 1ターンに2回まで、イベントカードを射出し! 対象の属性カードの戦闘力を500下げる!」
「そうか! それで、児童ポルノ法の効果を打ち消すわけか!」
「いいぞ、今日だけ冴えてるぞSSR子!」
「アレ絶対壊れカードでしょ。コスト3でアレはない」
「私はいつも冴えっさえよ! 喰らいなさいロリ巨乳! 『トリガーハッピー』! 一発だけ射出よ!」
『本当に戦場は地獄だぜーーー!』
SR子の姿をした属性カードは、背中の砲塔からフルバーストを行う。光の筋がロリ巨乳に襲い掛かり、直撃。壁に防がれたが、それで十分に仕事は完了させた。
爆風で玉藻前の服が、尻尾の毛が煽られ靡くが、玉藻前の視線は揺るぎない。
「……それで。『猟奇』の効果は?」
「ふっ……! さすがたまもっち! でもこれで終わりよ! 『猟奇』の効果は『解体術』! 対象の相手一体を、バラバラにする! つまり、その2体はロリと巨乳に分かれてもらうわ!」
「……」
「やりなさい、R子! 『ヤンデレポーズ大殺戮』!」
『アハハハハハハ』
平坦な喋り方と共に、ロリ巨乳に突撃していくR子の幻影。これが決まれば合体状態は解除され、相手は2体の属性カードに戻る。
決まれば勝負を決するだけの影響があるが――
「『イエス ロリータ ノー タッチ』」
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