スポーツ部員の逆襲
「おい、紅!」
昼休憩、弁当を広げて飯にありつこうとした俺に話しかけてきたやつらがいた。
そいつらはクラスの一部の男子達だった。その中には五十メートル走を一緒に走ったやつもいる。
「食べようとしてるとこ悪いんだけどさー。ちょーっと、付き合ってくれるかな?」
「悪いと思ってんなら邪魔すんな」
俺はそいつらを無視して、史郎特製の豚のしょうが焼き弁当を食い始める。うん、うまい。さすが史郎。
俺が弁当に舌鼓を打っていると、男子の一人が机をバンっと叩いた。
その瞬間、教室が静まり返る。
「いいから、ちょっと屋上に来いや」
男子達の視線が鋭くなる。
「はぁ、面倒くせ……」
俺は箸を置いて、むさ苦しい男子達と共に屋上へ向かった。
「で、俺……僕に何の用? 昼休み終わっちまうんだけど」
男子達が怒りの眼差しを向けてくるが、俺は気にせずあくびをする。俺の態度を見て、こいつらはさらに怒った。
「お前さぁ、さっきの体力テスト何? ふざけてんの?」
失礼なやつだな。手加減はしたが、俺は決してふざけてなんかいない。むしろ、真剣に手加減する努力してたぞ。
「お前がふざけた記録出すから、俺達スポーツ部の面目丸つぶれなんだけど~?」
面目丸つぶれ?
あーそういうことか。
つまりこいつらは、運動部員でスポーツマンにもかかわらず、新聞部の紅史郎より記録が下だから、嫉妬しているわけか。見苦しい、男の嫉妬ほど見苦しいものはない。
だが変だな……俺なりに手加減したつもりなんだが。
とりあえず、テキトーに流しておくか。
「いやいや、あんなのまぐれっすよ先輩方」
「俺らは先輩じゃねえ、お前と同い年だ!」
「やっぱお前調子に乗ってんだろ!」
おかしいな、腰低くして話しているのに、相手の怒りが収まっていない。
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