第59話真実

「病院は行ったことがあるって? 結果は?」


 のんびりとした答えが返ってきました。


「教えてもらっていないんだよね」


 唖然としました。桜は自分の病気のことを考えます。もしも病気なら、一刻も早く治療しなくては、進行が速く進みます。


 桜は必死に病院に行くよう説得しました。


「桜が言うなら、行くよ」


 自転車で、遠い病院へその人は向かいました。


 その夜の電話です。


「わかったよ。オレも障害者だって」


 愕然としました。あれほど嫌っている『障害者』。自ら近づいていただなんて。


 でも、障害がわかったから、さようなら、なんて無責任すぎます。


 桜は決意しました。

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