第41話変調
家で一人でいると、インターネットを見てしまいます。色んなページを見るのですが、最後に辿り着くのはやはり演劇でした。
小さな演劇教室では、今頃桜の悪口を言っているのかな。
「ひいっっ!」
桜は気持ち悪くなりました。インターネット中に書かれた悪口が、全て桜に向けて書かれています。少なくとも、桜にはそう感じられました。
それから数日後。
誰かが桜のことを見ています。誰かはわかりません。でも桜のことを見張る悪い人達といえば、演劇の人達しか思い浮かびません。
パソコンが、桜を見張っているんだ……多分、私には計り知れない機能がついていて、桜を監視している。
またある時は鏡の中から視線を感じました。誰かが、鏡の中から桜を見ています。目が合いました。
気のせいだ、絶対に気のせいだ。
しかし、何事も起きないと、桜は演劇教室や先生のことを思い出してしまいます。
どうしてか、外に出て、ふらふらしている時。
風が吹いた……
桜は風に塵が飛ばされて行くのを見ていました。
先生が、桜を呼んでいる……
何も考えず、桜は本能の赴くままに、稽古場へ向かいました。
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