第二章

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 七月二十二日、水曜日。


 天音が学校を休み始めて、一週間以上の日数が過ぎた。


「えー、夏休みが始まるからといってただ遊んでばかりいたら、後で後悔するのは自分たちだからな。高校二年の夏休み。自分の進路を考えて、きちんと計画を立て一日一日を大切に行動するように。もちろん、楽しい思い出を作ることも――」


 教壇の前では、長谷部先生が明日から始まる長い休みについての注意事項みたいなことを長々と話しているけれど、クラスのみんなはそんなことをまともに聞いている気配は微塵もない。


 それぞれがうかれたように友人たちと会話をし、これから始まるオープンな時間のプラン作りに頬を緩ませていた。


 そんな中で、私はただ一つの空席に視線を這わせ口元を固くする。


「……」


 天音はあれ以来一度も学校に来ていない。


 先生も心配して電話をかけたりしてくれているようだけど、かなり容態が悪いようでここ五日間くらいは部屋から出ることもなく閉じこもっているらしい。

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