第二章

「心理カウンセラーの先生みたいのがさ、患者にいろいろ質問してストレスのきっかけとか深層心理のトラウマを暴くみたいな。ああいうので、実はずっといじめられてましたーなんて明るみになったら、わたしらも何か言われるよ。下手したら退学とか。今の時代に高校退学とか、人生詰むじゃん」


 私の机に両手を乗せ、郁代は項垂れる。


 そんな彼女の頭頂部を見やりながら、私は少し考えるふうを装って口を開いた。


「……大丈夫だよ、きっと。天音はそういうことすぐに喋るようなタイプじゃないから。じゃなかったら、こんなことになる前に先生とか親に相談してたと思うし」


「あー……、そっか。それもそうだよね。何かさ、最近わたし不安になること多いんだよ。瑠璃先輩のいじめ、段々エスカレートしてきてるでしょ?」


「ああ……、うん」


 それは自分も感じていたことなので、素直に頷く。

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