第二章

 見当外れな詮索に苦笑を返しながら、私は立ち上がりキッチンへ行くと残りのコーヒーを一気に飲み干した。


「六時くらいには夕飯できるからね」


「うん」


 お母さんの言葉に頷いて、私はまた部屋へと戻る。


 そっと後ろ手にドアを閉め、大きく息を吸い込んだ。


 検査では異常がないと言われているなら、あの小石が天音に害を与えてるわけではないはずだ。


 ――本当に、大丈夫だよね……?


 喉の奥に得体の知れないわだかまりが詰まるような息苦しさを覚えながら、私はきゅっと唇を引き結んだ。

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