第二章

 たぶん、体重は四十五キロ以下と予測してもあながち間違いではない。


「家にいるときとか、どうしてるの? ちゃんとご飯は食べてるんだよね? 」


 訊くと、天音はチラリと横目で私を見てばつが悪そうに口を引き結んだ。


 その仕草で、私は理解する。


「……天音、うるさいことは言わないから、ちゃんと病院に行って。お医者さんに検査してもらって、原因はっきりさせて治した方が良いに決まってる。両親は? 天音が具合悪いこと気づいてるんでしょ?」


「うん、一応ね。適当にごまかしてるけど」


「ごまかすって……、駄目じゃんそれ」


「あんまり心配かけたくないから。きっとそのうち良くなるよ」


 消え入りそうなその呟きを聞いて、私は鼻白むように声をおとす。


「……良くならなかったらどうするの? もっとたくさん心配かけることになるよ? 親以外にだってさ」


「うん、それはわかってる」


「わかってない。今日の帰り、私天音の家に一緒に行くよ。一人じゃ言いづらいなら私も話すから。それで、近いうちに病院に行って検査するようにしよう?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る