追いかけてくる

@wirako

第1話

 小雨が降る深夜の住宅街に、荒い息と固い靴音が反響する。


 怯えの色を顔に浮かべた雄二ゆうじは、かばんとビニール傘を手に、ひっそりと静まり返る夜道をひたすら走っていた。


 足を止めることなく、後ろを一度振り返る。ついさきほど横目に見たコンビニの明かりが、今ではすっかり闇に包まれている。まるで自分の心境そのものだと、雄二は身震いした。


 昔から雄二は心霊、オカルト、都市伝説といったたぐいが大嫌いだった。当然それらの舞台になりがちな深夜帯も苦手であり、雨にもかかわらず必死に走っているのも、暗闇の不気味な圧力に怖気づいたからに他ならない。


 本来ならこの時間はとっくに会社から帰宅し、テレビでも見てくつろいでいる頃だ。しかし、今日は定時過ぎに重大なミスが発覚し、手の空いた社員が総出となって問題解決に勤しむこととなった。そのため、帰宅が遅くなってしまったのだった。


 この春に大学を卒業し、中堅食品会社に入社して早三ヶ月。残業や飲み会で帰宅が遅くなるのは社会人として仕方がないとある程度覚悟はしていたが、まさか終電を逃しかけるとは思ってもみなかった。

 でもこの経験だって社会勉強の一環だ、と無理矢理納得した雄二の目尻には、うっすらと涙が溜まっていた。




「着いたっ……!」


 それからもしばらく走り、体に熱気が蓄えられた頃、雄二はやっとの思いでさびれた十階建てマンションのエントランスホールに到着した。達成感から、大きな溜め息が一つ出た。


 傘にびっしりと張りついた雨粒を振り払い、おぼつかない足取りで森閑しんかんとした廊下を進む。左手には101号室から103号室が並び、右手にはマンションの階段と、それに隣り合うエレベーターが見えてくる。雄二はエレベーターを濡らさないように、歩きながらもう一度傘についた雨粒を振り払っておいた。


 ほどなくしてエレベーターの前に辿たどり着いた。すると突然、ボタンを押してもいないのに、さびの浮いた重厚な扉が開いた。同時に雄二の心臓が飛び跳ねる。


 中には誰も乗っていない。下りてきたのは無人の箱だった。


 き、気持ち悪いなあ……。


 恐らく、雄二より少し前にエレベーターに乗った人物が気を利かせて、下りる際に一階のボタンを押しておいたのだろう。雄二も高階層に住んでいるため、他の利用者のことを考えて同じ行動をとっている。


 だからといって、こんな心臓に悪いタイミングで開いてほしくなかった。嘆いた雄二の体にどっと疲れが溜まった。


 それでも、せっかく待たずに乗れるのだからと、雄二は急いで箱の中に体を滑らせた。


「うっ」


 足を踏み入れた途端、むわっとした湿気に襲われた。下を見ると、床がびちゃびちゃに濡れている。利用者がここで傘の雨粒を落としたのだろう。走ったことによる熱気も合わさって、体中がじめじめと気持ち悪い。雄二は不快感に顔をしかめ、底から湧き上がる湿り気を避けるように天井を見上げた。


 が、それはさらに顔をしかめる結果となった。天井に設置されている白色照明のカバーには、小さな羽虫がごっそりと溜まっていたのだ。雄二の頭皮がぞわぞわとしびれた。


 お金もらって働いてるくせに、ちゃんと掃除もできないのか……。


 心中で管理人に文句を言い、雄二は九階のボタンを押した。


 雄二は両親と一緒に、このマンションの901号室に住んでいる。彼が一人暮らしではなく実家暮らしを選んだ理由は、ここから会社までの距離が電車で三駅という近場にあるため引っ越す意義が薄く、また母が食事を作ってくれて楽だからだ。ただ一番の理由は、一人暮らしが怖いからだった。


 扉が閉まり、エレベーターの静かな稼働音がそっと耳をでる。


 嫌だなぁ、この雰囲気……。


 唐突に開く無人のエレベーター、足元からい上がってくるいとわしい湿気、頭上に横たわる数多あまたの蟲の死骸しがい……深夜のエレベーターというだけでも忌避感きひかんが込み上げてくるのに、こんなものにまで見舞われるとは。雄二の胸中でしずまりかけていた恐怖の感情がぶり返してきた。


 1……2……3……


 表示器の数字が順々に変わっていく。それに合わせて雄二の不安も高まり、整いかけていた呼吸が荒くなる。


 4……5……6……


 扉が開いた先に誰かがいたらどうしよう、エレベーターが止まったらどうしよう、後ろに誰かが立ってたらどうしよう……。これまでの人生で見聞きしてきた、エレベーターにまつわる怪談話が次々と記憶の底から踊り出でる。今や雄二の体は、トイレを我慢する子供のように、そわそわと落ち着かなくなってきた。


 その時、


 ひたっ


 エレベーターの外から、なにやら聞き慣れない音が聞こえた。雄二の体がびくりと強張る。


 その音は、気を張っていなければ聞き逃してしまうほどかすかで、それでいてどこか冷たさを感じさせるような、そんな気味の悪い印象を雄二に与えた。


 音がした方向にあるのは、階段。


 マンションの階段はエレベーターの真横に位置しているため、普段からエレベーターの利用時には隣で階段を上り下りする足音が、うっすらとだが響いてくる。


 でも、今の音はなんだろう。


 くだんの音は足音なのだろうが、普通のそれとは異なり、やけに心がざわめく。何故か不安がかき立てられる。


 7……


 雄二の疑問をよそに、エレベーターは滞りなく目的地に向かう。


 すると、


 ひたひたひたひたひたひたひたひたっ――


「わっ!」


 六階付近で聞いた足音が、凄まじい勢いで階段を上ってきた。


 8……


 ひたひたひたひたひたひたひたひたっ――


 足音が迫りくる。何者かがこのエレベーターに、自分に追随ついずいしてきている。その事実に雄二はひどくおののいた。


 ひたひたひたひたひたひたひたひたっ――


 足音の波がエレベーターと並んだ。


 ひたひたひたっ……


 と思いきや、不意にぴたっと鳴り止んだ。


 ……9


 九階。エレベーターは雄二の下りる階層に到達した。そして恐らく、足音の主も。


 重苦しい音を立てて、目の前の扉がゆっくりと開きはじめる。


 だ、誰……?


 徐々に扉の向こう側が見えてくる。雄二の緊張の糸が張り詰めた。


 だが。


 扉が開いた先には誰も、なにもいなかった。あるのは、白い照明を浴びた902号室のドアのみ。


 あれ……?


 箱の中から恐々と首を出して辺りを確認したが、視界に映るのは902号室と左右に伸びる廊下だけだ。耳に神経を集中させても、外から漏れる雨音しか聞こえない。てっきり扉の前に誰かが立っているものだと思っていただけに、若干肩透かしを喰らった。


 じゃあ、足音の人は……。


 左側の死角……目と鼻の先にある、階段に隠れていることになる。


 では、相手は一体何者なのか。雄二は足音をヒントに人物像を思い描いてみた。


 子供……?


 あの冷たくて小さな足音から雄二が想像したのは、裸足で真夜中の階段を駆け上がり、壁越しに息を潜めてこちらの様子をうかがう幼い子供。そんなあり得ない光景だった。


 だが、あり得ないがゆえに恐怖は急激に膨張し、雄二の体はおこりにかかったように震え出した。


 異常。奇怪。狂気。雄二の頭の中で、警報がけたたましく鳴り響いた。相手はまともな人間ではない。もしくは、人間ですらありはしない、と。


 いつの間にか胸が苦しくなっていた。肺に恐怖の根が張られ、喉も干からびているせいで呼吸がままならない。


 逃げなきゃまずい。でも、このままじゃ家に帰れない。どうしよう、どうしよう……!


 自宅の901号室まで到達するには、どうしても階段の横を通る必要がある。すなわち、人間かどうかさえ怪しい存在のそばを通り過ぎなければならない。


 雄二はパニックに陥っていた。今にも足が震えてへたり込みそうになるのを、壁を支えにしてなんとかこらえる。


 そ、そうだ!


 壁についた手のそばにある操作パネルに、雄二は希望を見出した。


 気配を最大限まで殺して、そっと一階のボタンを押す。重々しい音を響かせて扉が閉じた。


 雄二は、自分の身になにが起こっているのか理解こそできていないが、九階に潜む存在に関わってはいけないことだけは悟っていた。得体の知れない存在が帰宅をはばむのならば、このまま一階まで下り、さきほどのコンビニまで脇目も振らず駆け抜ける。そこで立ち読みでもして朝まで粘ろうと、雄二は決心した。


 9……8……


 表示器の数字が、上りとは逆順に変わっていく。


 雄二は祈る気持ちで数字を見守っていたが、


 ひたひたひたひたひたひたひたひたっ――


「わぁっ!」


 またしても足音が、物凄い速度で追いかけてきた。


 7……6……


 ひたひたひたひたひたひたひたひたっ――


 頭上からの小さな音が、巨大な重圧となり、雄二にのしかかってくる。


 5……


 ひたひたひたひたひたひたひたひたっ――


 足音が真横に並んできた、と思っていたら、すぐに先を越された。雄二は驚愕きょうがくと震えで手に力が入らず、鞄をびしょ濡れの床に落としてしまった。その際に生じた音で、また悲鳴を上げる。


 4……


 助けて、お父さん、お母さん……。


 下方から聞こえていた足音が消失した。どうやら、かなり距離を離されたようだ。一階に先回りされている可能性は高い。このままでは、またしてもエレベーターから出られなくなる。それだけならまだ良いが、扉が開いた瞬間に足音の主がエレベーターの中へ入ってきたら、逃げ場がなくなってしまう。


 3……


 タイムリミットが近づく。密室空間で慌てふためく雄二の瞳に、ランプが点灯する一階のボタンが映った。


 その時雄二の脳裏に、あるひらめきが浮上した。


 そうだ、一階に下りるのをキャンセルすれば……!


 雄二は震える指で一階のボタンを二度押した。


 ……2


 雄二の思惑通りエレベーターが止まり、二階で扉が開いた。雄二はすかさずボタンを押して扉を閉める。


 エレベーターには行き先をキャンセルできる方法がある。各会社によって異なりはするが、このマンションのエレベーターは、キャンセルしたい階数のボタンを二度押すことで、最寄りの階にエレベーターを停止させられる。数年前に父から教えてもらったことを思い出した雄二は、すがる思いで実行し、ぎりぎりで成功させたのだった。


 しかし、まだ助かった訳ではない。エレベーターが止まったは良いものの、状況はまるで好転していないのだ。


 あいつはどこ……?


 一階付近で待ち伏せているのだろうが、正確な位置がつかめない。


 これから自分はどう行動するべきか。どうすれば、この怪奇現象から抜け出せるのか。無音の箱の中で雄二は懸命に考えた。


 一階に下りる選択肢はない。待ち伏せの可能性が高い以上、エレベーターから出ても格好の餌食えじきになるだけだ。


 この二階で下りる選択肢も危ない。待ち伏せのせいで下へ進めないだけでなく、階段を上るにしてもあの恐るべき速度ではすぐに捕まってしまうだろう。


 では、こうして朝までエレベーター内に閉じこもるのはどうか。これもない。向こうから扉を開けてきた場合に為す術はないし、そうでなくとも長時間この閉鎖空間で耐え忍べるほどの精神力は持ち合わせていない。


 残るは、もう一度九階に向かう選択肢だ。雄二にはこれが最良に思えた。あわよくば足音の主をまいて自宅に飛び込めるし、また追いつかれてしまっても今回と同じようにエレベーターを停止させ、一階のボタンを押す。これを繰り返せば、そのうち相手も諦めるかもしれない。


 一縷いちるの希望を込めて、雄二は九階のボタンに指を伸ばした。


 ところが、雄二の指がボタンに届く直前、一階のボタンが点灯した。


「えっ」


 そんな……。


 もう追いかけっこはおしまいだ。そう告げられた気がした。


 絶望にまみれた雄二はその場でしゃがみ込み、頭を抱えた。そして縮こまり、がくがくと震えた。


 打ちひしがれる雄二を乗せ、エレベーターはもったいぶるように、ゆっくりと下降していく。


 2……


 二十余年の思い出が、走馬灯のようによみがえった。


 ……1


 扉が低くうなった。


 雄二は覚悟を決めた。




「うわっ、なんだ、どうしたんだきみ! 大丈夫か?」


「……え?」


 雄二は恐る恐る顔を上げた。


 扉の向こうから現れたのは裸足の子供ではなく、スーツに身を包んだ恰幅かっぷくの良い中年男性だった。手には革の鞄と紺色の傘を携えている。


「おや、きみは雄二くんじゃないか」


「あ……む、村本むらもと、さん?」


 村本がエレベーター内に足を踏み入れた。ぴちゃりと水溜まりが音を立てる。予想外の光景に、雄二はただただ唖然あぜんとしていた。


「もしかして雄二くん、酔っちゃってるの? いやあ、俺と一緒だなあ」


 にこやかな表情で、村本は白髪の交じった頭をかいた。漂う湿気にアルコールのにおいが混じり合った。


 村本は602号室に住む男性だ。昔から気さくな性格をしていて、雄二も小学生の頃はよく面倒を見てもらっていた。それから十年以上経った今でも、外で会えば気軽に立ち話をする程度の交流はしている。


「立てるかい、雄二くん」


 雄二の腕を村本が引っ張った。雄二は壁にもたれながら、ずるずると立ち上がる。村本の背後の扉が閉まった。


「あ、あの、村本さん。子供、見ませんでしたか?」


「うん? 子供? 見なかったけど」


「でも、さっき子供の足音が……」


「まさか。深夜に子供が出歩いてる訳ないだろう。雨音と聞き間違えたんだよ」


「でも」


「まあ、仮にそんな子がいたら、その子の親を引っ叩いてやるけどね。こんな時間まで子供を寝かしつけないのも、立派な児童虐待じどうぎゃくたいだよ」


 ふんっ、というかけ声を発し、村本は仮想の親の頭をはたく動作をした。


 本当にあの足音は聞き間違いだったのだろうか。感じた圧迫感も、幻だったのか。


 そんなはずはない、と疑念を抱かずにはいられなかったが、わははと陽気に笑う村本の姿を見ていると、不思議と安心感が体に広がっていく。


 村本さんの言う通り、僕の間違いだったのかな。


 すべては自分の過剰かじょうな恐怖心が生んだ、架空の化物だった。そう考えた方が納得がいく。理にかなっている。そもそも、幽霊や妖怪なんてこの世に存在するはずがない。今の今まで怯え切っていた自分が、急にバカらしく思えてきた。


「にしても雄二くん、スーツ似合ってるねえ。もう立派な社会人なんだね。あ、今度二人で飲みに行こうか。俺が酒のイロハを教えてあげるよ。近所に良い店があるんだ」


 喋りながら、村本が六階と九階のボタンを押した。


「あ、ありがとうございます」


「うん。じゃあ今週の日曜は空いてる?」


「そ、そうですね。空いてます」


 礼を言ったのは九階を押してくれたことに関してなのだが、そこはまあ良しとした。村本とならきっと楽しく酒を飲めるだろうし、店が近いなら遅くなっても安心だ。


 村本と話していたら、あっという間に六階に着いていた。


「それじゃあね、雄二くん」


「はい、お疲れ様です」


 雄二の返事を聞いて、村本はおかしそうに笑い、エレベーターから出ていった。


 村本さんが来てくれて本当に良かった。


 602号室の鍵を開けている村本の背中に、雄二は軽く頭を下げた。そして、床に放りっぱなしだった鞄と傘を拾った。


 扉の向こうが狭まりはじめ、村本の横に広い体も次第に見えなくなっていく。


 村本が玄関ドアを開いた。そしてエレベーターの扉が完全に閉まりゆく。


 その瞬間、


 村本の体が、くの字に折れ曲がった。


 えっ……。


 次いで村本の悲鳴と、重い物体が――村本が――階段を滑り落ちていく音が響き、それが急激に遠のいていき……やがて、なにも聞こえなくなった。


 雄二は驚きのあまり、言葉を失っていた。その間にも、エレベーターはひたすら上昇を続ける。


 六階で最後に見たあの光景……村本の体があらぬ方向に折れ曲がり、階段の方へ引っ張られていった。今度こそ勘違いではないと断言できる。あの足音は正真正銘、怪異の権化ごんげであり、村本は階段に潜んでいたそいつに捕らえられた。そして下へ下へ、奈落の底へと引きずり込まれてしまった。


 気づけば、エレベーターは九階に達していた。扉が開き、902号室のドアが目に飛び込んでくる。


 に、逃げないと……!


 村本はもう助からないだろう。雄二は見切りをつけた。非情だとは思ったが、村本の悲鳴を聞いてからというものの、全身を駆けめぐる悪寒が一向に治まらない。立っていられないほど、膝の震えが止まらないのだ。これが夢なのか現実なのか、段々と意識も朦朧もうろうとしてきた。


 雄二は自分の臆病さを呪った。しかし、それでも怖いものは怖い。階下には絶対に戻りたくない。早く家に帰りたい。帰って安心を手に入れたい。


 後ろ向きの決意を抱え、雄二は思い切ってエレベーターから飛び出した。


 901号室までは十メートルもない。雄二は全力で九階の廊下を駆け抜けようと足を踏み出した。


 ところが、三歩目で体のバランスを崩し、前のめりに倒れ込んでしまった。


 体をしたたかに打ちつけた雄二は、左足首にひやりと冷たいものを感じた。しかもその感覚は、万力のごとく足首を掴んで離さない。


 倒れた雄二の左側には、薄暗い下り階段がぽっかりと大口を開けている。それがなにを意味しているのか。答えは明白だった。


 絶望の色に染まった彼の瞳は、足首に絡まりつく「それ」を捉えた。


 それの正体は、彼の想像に似た姿でありながら、それよりもはるかに恐ろしく、おぞましく、おびただしく、異形で、邪悪で、不浄で、いびつな――


「嫌だあああああああああああああああああああ!」


 落ちる。ちる。ちていく。


 彼もまた断末魔の叫びを上げ、底なしの深淵しんえんへと呑み込まれていった。




 雨が止んだ頃、エレベーターがひとりでに降下をはじめた。


 しばらくして、次の犠牲者が乗り込んだ。 

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