オレ彼!?★ 街灯の君の章 ハンカチ

毎朝、お友だちを

街灯の下で待っていると、

いつものこの時間、

あの男性(ひと)が、

通る……。


学生さん……。

背が高い、

素敵な方……。


毎朝、あの方を

見るのが、

絢香(あやか)の楽しみ……。





手にしていたハンカチを

しまおうと、

していたら、

ふわりと、風にハンカチが舞い、

学生さんの足元に舞い降りた。


学生さんは気がついて、

拾ってくださいました!!


あぁ!!

嘘みたい!!

あの方が、

私のハンカチを?


「街灯の君、

このハンカチ、

落としませんでしたか?」


「私のですわ。

ありがとうございます……。」


間近で、あの方を見たのは、

初めて……。


なんて、凛々しいのでしょう!





高鳴る胸に、

抱くようにハンカチを包み込んだ……。


あの方は、

私の事を、

街灯の君

という素敵な名で呼んでくださった!!


お互い本当の名も知らない……。


朝すれ違う時に、

会釈をして、

眼があうだけの憧れ……。




一学期が終わり、

夏休みも過ぎて、

二学期初日!


あの方に逢えるのが、

楽しみで、

張り切って早目に街灯の下で、

お友だちを待った。


あの方は、周りをきょろきょろしている……。


いつもの会釈を交わすと、

あの方は、

さりげなくいつもより近くを歩いていて、


すれ違いざまに、


たもとにあの方が触れたような気がした。


たもとを探ると、

おみくじを神社の木々の枝に結ぶ時の結び方みたいな、

手紙が入っていた!!


噂に言う、

つけ文ですわ!?




つけ文は、今で言うラブレター♪

恋文である!


親の決めた相手と、

初対面でも結婚していた時代……。


自由恋愛は、珍しい上、

つけ文から、

結婚など出来るとは、

困難極まり無かった……。


当時は、家長制度のあった時代で、

結婚は、家と家の釣り合いも重視されていた……。


街灯の君が、

寺町のお屋敷に住むとは知らずに、

けそうしてしまっていたわけなのだが、

裕福そうな家の女学生と、

感じていた学生は、

断られるのを覚悟して、

つけ文をしてしまったのだ……。


つけ文の末路は、

親や女学校の教師に見つかって、

焼かれてしまう物も多かった……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る