オレ彼!?★ 街灯の君の章 朝

今朝こそ渡そう!


俺は、

あの女学生に、

一目惚れをしていた!!


親が、

結婚相手を決める時代……。


初めて会った女性(ひと)を

妻にするという社会に反抗して、

俺の見初めた女性(ひと)に

思いの丈を記した

つけ文を


今日こそ渡したいと思った!!





長い夏休みが終わった。


彼女の姿を

いつもの街灯の下で見つけることができて、

俺の胸は高鳴った!!



女学校に通う間は、

まだ独身だと思う!



女学校を中途退学して、

嫁に出るのが常だからだ。



俺は、ドキドキしながら、

彼女に近づいた!!


話した事は、

1度だけある。


彼女が、

ハンカチを

落とした時に

拾って、

渡した時に、

言葉を交わした程度だ!


笑顔で、ハンカチを受け取る彼女が、

まぶしかった……。





それから、彼女の笑顔が、

頭から離れず、

毎朝笑顔で会釈してくれる彼女に、

恋い焦がれるようになっていた……。


ついに、思いの丈を綴った恋文を書いてしまったのだ!!


渡す機会を逸して、

夏休みの間は、

悶々と過ごした……。


まるで、走馬灯のように、

彼女に会えなかった日々を

思い返していたら、


たぎる溶岩が、

出口を求めて噴き出してくるみたいな心持ちになっていた!!


ええい!!

ままよ!!


いつものように、

会釈を交わす時に、


いつもよりも近くに寄り、

狙いを定めた!



つけ文を

すれ違い際に、

彼女のたもとにさっと投げ入れた。


彼女は、ちょっと首をかしげていたけれども、

俺が彼女たもとを見ている目線に気がついてくれた!!


彼女は、たもとを探り、

俺の顔を見つめた。


嬉しそうに

つけ文を手に、

はにかんでいる……。


つけ文を受け取ってくれた!!


俺は駆け出した!!


やった!!

やった!!



それが、

彼女との、

今生の別れになるとは知らずに……。

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