第46話 変化~晃side~
あの日から3日、変わったことがいくつかある。
ひとつめ。
「晃!クラス一緒なんだから置いてくなよ!」
翔が、私を『晃』と呼ぶようになったこと。
ふたつめ。
「やっぱり寒い~!」
「よし、俺がどっかの空き教室探してやる!」
「早く探せよ。お前の野生の勘で!」
「はははははははは」
彼女たちのお昼の場所が中庭から屋上に変わったこと。
みっつめ。
「晃ちゃんが笑った!」
「「おぉー!」」
私の笑える日がきたこと。
昨日のお昼休み、また屋上にやってきた5人に私は驚いた。
『もう大丈夫だから、無理して来なくていいのよ?』
茉由から助けてくれただけで充分、これ以上迷惑かけられないと思ってそう言った。
『ねぇ、晃ちゃんは寒くないの?』
『え?』
『いや、さすがに寒いでしょ。ね?』
『あ、うん。寒いけど』
『だよな、近々場所変えなきゃなー』
完全にスルーされた最初の言葉。
わざとなの?
それとも聞こえなかったの?
もう一度覚悟を決めて言ってみる。
『あのね、無理して来な……』
そう途中まで言った時、5人が一斉にこっちを向いて私を睨んだ。
『嫌だったら来ないよ?』
『そうだよ!晃ちゃんと話したいだけ!』
『無理してんのは寒さくらい!』
『あ、でも大丈夫。すぐこいつがどっか見つけてくるから』
またワイワイ騒ぐ四人。
そのあと……。
『もう、友達でいいだろ?』
と翔が笑った。
その日は、もうずっと前に諦めていた『友達』が、いっぺんに五人も出来た特別な日になった。
一人じゃないお昼休み。
どれほど望んだかわからない。
ずっと一人だった。
ずっとずっと一人だったのに……。
『あー、晃が泣いちゃったじゃん!!!』
『あーあ、翔が、カッコつけるから。』
『えー!?俺?』
ハハっ……
泣きながら笑ったのなんて初めてだった。
涙も笑いも止まらなくなった私の背中を未央と千草が両側から擦る。
嬉しくて胸がいっぱいだった。
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