概要
嘘をつけば鐘が鳴る国。その鐘を鳴らしているのは、私です。
法廷にいた誰ひとり、嘘をつかなかった。
それなのに、無実の侍女に死刑が言い渡された。
嘘をつけば必ず鳴る聖なる〈審鐘〉が、すべての裁判を数分で終わらせる国、カリヨン王国。
けれど本当は、鐘に奇跡の力などない。
大聖堂の塔に隠れ、嘘を「濁り」として聴き分け、綱を引いて鐘を鳴らしているのは――鐘磨きの見習い修道女、ミレイユ。十七歳。
主人殺しを自白した侍女の声に、ミレイユは濁りを聴かなかった。侍女は、本気で自分が殺したと信じていたのだ。
数分で下された死刑判決に、ただ一人「異議があります」と立ち上がったのは、王都でただ一人の弁護人ルカ。
「鐘は答えを聞き分ける。でも、問いを選ぶのは人間だ」
鐘の誤りを証明しようとする弁護人と、鐘そのものである少女。
正体を隠したまま、ミレイユは彼の「問い
それなのに、無実の侍女に死刑が言い渡された。
嘘をつけば必ず鳴る聖なる〈審鐘〉が、すべての裁判を数分で終わらせる国、カリヨン王国。
けれど本当は、鐘に奇跡の力などない。
大聖堂の塔に隠れ、嘘を「濁り」として聴き分け、綱を引いて鐘を鳴らしているのは――鐘磨きの見習い修道女、ミレイユ。十七歳。
主人殺しを自白した侍女の声に、ミレイユは濁りを聴かなかった。侍女は、本気で自分が殺したと信じていたのだ。
数分で下された死刑判決に、ただ一人「異議があります」と立ち上がったのは、王都でただ一人の弁護人ルカ。
「鐘は答えを聞き分ける。でも、問いを選ぶのは人間だ」
鐘の誤りを証明しようとする弁護人と、鐘そのものである少女。
正体を隠したまま、ミレイユは彼の「問い
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