読み始めは従来の中華宮廷風、ないしは婚約(結婚)破棄のストーリーと思いながら読み進めると良い意味で裏切られる。中華料理であろうが出てくる酒食の描写に思わず唾が沸く中で、それを武器として汚れた権力に立ち向かう主人公の政治戦略と仕掛けでストーリーに没入させられてしまった。冷静かつ大胆に突き進む主人公が時に見せる嫋やかな心の内や戸惑いも人間味があって共感させられる。久々に“面白い“と思わせられた『上質な小説』である。
たかがお米されどお米。美味しいお米がたべられなくなったとき日本人はどんな行動をとるのか。もしかすると、このお話は近い未来の日本のことかもしれない。当たり前に食べられているおにぎりも炊き立ての新米も。輸出する前にまず自国の人々のことを考えてもらいたい。みなさん、しっかり読んでみてください。